これも「観戦講座」で取り上げるかもしれませんが、
ここに来て、世間的に「カーリングストーンは何故曲がる?」の答えが、
「実は、よくわからないんです・・・」
という認識になってきたのが素晴らしいです。(笑)
色々なありがたい文章では、「石の前より後ろの方が摩擦が大きいので、後ろに大きな摩擦が生じて回転方向に曲がる」と書いてあります。
これも「間違い」とは言い切れないとは思います。
なにしろ、よくわからないのですから(笑)、これが真実である可能性もあります。
ただ、現時点で確証のないものですから、「です!」と言い切るのはちょっと、ですね。
私が「よくわからない」という話を聞いたのはかなり前でした。
それまでは私も「前後の摩擦差で曲がる」のだと思っていました。
それしか情報がなかったからです。
しかし、小泉さんと諏訪の方に、御代田でアイスの上でストーンを使って「摩擦ではないんだよ(笑)」と解説された時は衝撃でした。
摩擦だったらこの場合はこう動くハズだろ?と目の前でストーンを動かされて。 確かにそうなんです。
なので「じゃあ、どういうメカニズムで曲がるんですか?」と聞いたら、「それがよくわからんのだよ。ワハハ」で終了。(笑)
面白いですよね。
カーリングの語源になっている、ストーンがカールする現象の仕組みが現在でもわからないなんて。
逆に、解明されちゃったらつまらないようにも思えます。
わからないから「なんでだよ?!」とアツくなれるのであって、タネ明かしされちゃったら冷めちゃいますもの。
人が人を好きになる仕組みが科学的に解明されちゃったらイヤじゃないですか。(笑)
それと同じで、人間は、
わからないから面白い、わからないから真剣になる、という生き物ですから、
ここは永遠にカーリングの不思議なところとして置いておいた方がいいのかもしれません。
だからやっぱり、結果じゃなくてプロセスだな、って思います。
わかることが大切なのではなく、わかろうとすることが大切。
勝つことじゃなくて、勝とうとすること。
これを求めていくことがカーリング、だと改めて思います。