「サラの鍵」

監督:ジル・パケ=ブランネール
原作:タチアナ・ド・ロネ
脚本:ジル・パケ=ブランネール
           セルジュ・ジョンクール
出演:クリスティン・スコット・トーマス
           (ジュリア・ジャーモンド)
           メリジューヌ・マヤンス
           (サラ・スタジンスキ)
          フレデリック・ピエロ
           (ベルトラン・テザック) 
           ニエル・アレストリュプ
           (ジュール・デュフォール) 
           ミシェル・デュショソワ
           (エドゥアルド・テザック) 
           エイダン・クイン
           (ウィリアム・レインズファード)
           ドミニク・フロ
           (ジェネヴィエーヴ・デュフォール)
音楽:マックス・リヒター


2010年 公開のフランス映画

この映画は、世界で300万部を売り上げた、タチアナ・ド・ロネの小説を監督のジル・パケ=ブランネールと友人の脚本家セルジュ・ジョンクールが、共同で脚本したフィクションであります。  

映画は、過去と現在を行ったり来たりしながら、展開して行く、ストーリー構成になっています。


<ストーリー1>
幕開けは1942年7月16日のフランス、パリのマレ地区サントンジュ通り36番地、アパートの3階。

10歳の娘、サラと弟のミシェルが、ベッドの中でふざけ合っている朝に、突然ドアがノックされた。

サラの母親は躊躇していた。
 
度重なるドアのノックと、警察だ開けなさいという声。 

サラは心配して様子を見に、部屋の外に出ていた。

母親は子供たちに、中へ入りなさいと強く言った。

外の声がドアを蹴破るぞ、と脅されてようやく鍵を開けた。

ドアの前にフランスの、警官と私服の刑事が立っていた。

刑事はスタジンスキの家だなと言った。

母親は、夫は居ないと答えた。

刑事は部屋の中を確認して、窓のカーテンを閉め、3日分の旅支度を用意しろと命令した。余計な物は持つなと言った。

毛布と食料と身分証を用意しろとも言った。

母親のそばに立っていたサラが、お人形を持って行っていいかと聞くと、駄目だと刑事は答えた。

母親にミシェルは息子かと訊ねた。

母親は子供も連れて行くのですか? と聞いた。

ミシェルは何処にいるかと聞かれ、サラがこの家にはいないと答えた。

母親が子供たちは見逃してくださいと、懇願しているすきに、子供部屋に戻ったサラは、壁と装飾が一体に成っている隠し納戸の、鍵を回して扉を開けた。

そして、弟のミシェルに中に入るように言った。

ミシェルは嫌がったが、真剣な姉に気圧されて、渋々中に入った。サラは水の入った瓶とランタンをミシェルに渡すと、絶対に出て来ては駄目と念を押し、すぐに戻って来るから、と弟に言った。

サラは扉を閉めて、鍵をかけた。

母親に、2人は何処だと問い詰めている刑事に、子供部屋から出て来ると、とっさに田舎に行ったとサラが答えた。

ミシェルが病気になって父親と田舎に帰った、と嘘をついた。母親は目を丸くしてサラの顔を見た。

刑事は子供部屋の中を確認して、ベッドの下を覗き込み、そして窓のカーテンを閉めた。

部屋は暗くなり、1人取り残されたミシェルは、納戸の中から寂しげにサラの名前を呼んだ。

手荷物を持ってアパートの1階に降りた。

刑事は1階に住む女性に、スタジンスキ家の鍵と、他のユダヤ人家族が住むアパートの鍵を預けた。

そこへ父親が、胸にダビデの星のワッペンを付けた服を着て、帰って来た。

サラは父親のもとに駆け寄り、抱き着いた。