新型コロナウイルスが感染し始めてから、その感染を予防し、感染拡大を防ぐために私たちは多くの行動変容を求められてきました。緊急事態宣言が解除された現在も感染拡大のリスクがなくなったわけではなく、感染拡大の第2波が起こらないように新しい生活様式に切り替えるという「行動変容」が求められています。

言うのは簡単ですが、実際に習慣化した行動を変えるのは簡単なことではありません。

まして、他者に行動を変えてもらうというのはとても大変なことです。

政府が国民に対して行動変容を求めなければならない、あるいは会社経営者が社員に行動変容を求めなければならない

そういうときの一つの方法行動変容を強制することです。

諸外国では外出自粛を強制して、違反した場合には罰則を科すという強硬な方法でそれを行いました。
このような強制するやり方には反対する人や批判、抵抗が生じてしまうことは想像できますね。

 

できれば強制をしないで人々の行動を望ましい方向に誘導したい。
行動経済学という学問ではそんな夢のような政策が真面目に研究されてきました。
それが「ナッジ Nudge」です。
Nudge とは元々、注意をひくために軽く肘でつつくという意味の言葉で、強制せずに行動を促す施策を指します。

強制しないので批判や反発、抵抗が少ないやり方なので、様々な分野で活用がされています。
新型コロナウイルスへの対策でも応用が期待されており、環境省は下記のサイトでその事例を公募しています。


環境省、新型コロナ対策に「ナッジ」を活用した取り組みを募集

 

このブログでは、これからナッジの仕組みや応用事例をいくつか紹介していきたいと思います。