植物モチーフのアクセサリーやインテリアオブジェのお店KAVE THE WORKSを始めました。

記念すべき第一回目のブログ。
なので、少し長くなりますが、ショップオープンに至るまでの私事を書かせて頂きます。

大学を出て、広告業界に進み、5年ほど会社員をしていました。

それなりに楽しく、自由な生活を送っていたのですが、何も生み出していない様な、何となく流れていく様な日々が嫌になり、小さい頃から憧れていた『何かを作る人』になりたい!という思いが日に日に強くなりました。

そして30歳を前に会社員を辞め、自分でもよく分からない『何か』を探しに、ワーホリビザを取得しトロントへ飛びました。

心配する親や、お世話になったまま辞めたのに、『あかんかったらまた戻ってきたらええ』と言ってくれた会社の先輩、『こっちの事は何も心配せんとがんばってきてな!』と応援してくれた友達たち…色んな人に手間をかけさせまくって、1人飛び出しました。

何のつても仕事のあてもないまま、トランク1つでトロントの空港に降り立ちました。

当時は無我夢中でしたが、この瞬間が、今思えば1番心細かったと思います。

でも、30歳目前色んな意味でがけっぷちだったので、『1ヶ月がんばって、何も見つけられなかったら諦めて帰国しよう』と自分の中で決めていました。

不安な気持ちは閉じ込め、初日から早速仕事探しに街へ出ました。

候補は、絵描きさんやアクセサリー作家さんの弟子か、彫金教室のアシスタント、フラワーショップなど。

何でもいいから、話を聞いてくれる所から片っぱしに当たろうと思っていました。

トロントの地下鉄は、南北に一本、東西に一本、十時に走っているので、とりあえず、北から順に一駅ずつ歩いてお店やギャラリーを回ることにしました。

1番北の駅、Finch駅に降りると、目の前にすぐ、いきなり、大きなフラワーショップがありました。

こんな大きなお店は、ワーホリの日本人なんか雇わへんやろな…と思いながら、とりあえずお客さんの感じで入っていきました。

店長らしき人は電話中でした。

まだ英語も十分ではありませんでしたが、何となく、『ローズが今日は学校で疲れたから来ないって言ってる。困ったわー。』と聞こえました。

これは…行くしかないやろう!と、物凄く物凄ーくドキドキしましたが、
『バイト募集してたりしますか?』
と片言の英語で聞きました。
『してるのよ!お花の経験あるの⁉︎』と言われたので、キター‼︎と思い、
『あります!』(ウソ)
『フラワーアレンジの学校で、アシスタントしてました!』(ウソ。フラワーアレンジのレッスンを、2、3回受けただけ)
ということで、イキナリ仕事が決まりました。

その日から、実はほぼ全くお花の経験のない私は、いつウソがバレてクビにされるかとヒヤヒヤしながら、必死に勉強しました。

花歴40年の店長はたぶん直ぐに見抜いていたんだろうと思いますが、後で聞くと、『技術は無かったけど、物凄く情熱を感じたから』と言ってくれていました。

そんな店長のご厚意のおかげで、そこで1年間、花屋さんの大変さ、やり甲斐、植物の奥深さや面白さを学びました。

トロントでは、より生活の中にお花が浸透していて、季節ごとに自分の住む老人ホームに植える鉢植えを買って行かれるおじいさんや、毎回デートに必ずお花を持っていく道路工事のお兄ちゃん、ホームパーティーのテーブルコーディネートを任せて下さるマダムなど顔馴染みが増えて、花選びを私に任せてくれる事もとても嬉しい事でした。

そして、翌年春、帰国。
迷わず花屋さんに就職しました。

日本語でスムーズに接客できる快適さを感じながら、やはり日本では『お花は特別な日に』という雰囲気や、花屋に来る男性が恥ずかしがっておられるのを見ると、もっと気軽に利用してほしいと強く思うようになりました。

植物の世界は無限大なので、毎日、知らない事、新しい品種に出会ったり、新しいアレンジを考えたり、飽き性な私が唯一飽きない趣味かもしれません。

そんな中で、自分が、『おっかっこいい』と思うものが、結構マニアックなので一般ウケはしないだろうと、店では売れないので、自分のブランドを立ち上げようということになりました。

生きた植物はモチロン面白く好きなのですが、ここでは、色んな人に気軽に生活に取り入れて頂きたいので、質感のかっこいいドライフラワーやプリザーブドを使っています。
良ければHPに作品写真がありますのでご覧ください。

長くなりましたが、とにかく、今まで興味なかった方にもKAVEをキッカケに植物が好きになって頂けたり、植物だけでなくインテリアやアクセサリー等好みの似た方に出会えたり、逆に全く違う新しいアイディアに出会ったり、、これを機に、色んな素敵な新しい事が起きれば楽しいなとワクワクしています。

作品も少しずつ丁寧に増やしていきたいと思っていますので、これからよろしくお願いいたします。