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2月4日、立春(りっしゅん)
立春
は、「二十四節気」の第1、正月節(旧暦12月後半から1月前半)、
2月4日頃(2015年は2月4日)です
期間としての意味もあって、この日から次の節気の『雨水』の前日まで
『大寒(2015年は1月20日でしたねぇ)』から数えて15日目頃です
立春
は、冬と春の分かれる節目の日の
節分
の翌日で、
“寒さがあけて春に入る日”、いわば春の初日です
因みに春は、立春
から『立夏』の前日までを言いますよ
立春
が一年の始めとされて、
決まり事や季節の節目は、この立春
が起点になっています
雑節の『八十八夜』、『二百十日』、『二百二十日』も立春
から数えるんですよぉ
『八十八夜』…立春
から数えて88日目のこと
2015年は5月2日“夏も近づく八十八夜~”の歌は有名ですね
この日に摘んだお茶の葉は霜をかぶらないため、
高級な茶葉であると言われていますよ
『二百十日』…立春
から数えて210日目のこと、2015年は9月1日です
この日は台風が襲来する可能性が高く、
農家の人々にとっては厄日だと言われています
『二百二十日』…立春
から220日目のことです
『二百十日』と同じく、台風が襲来する可能性の高い日とされています
現在は『二百十日』よりも『二百二十日』に台風が来ることのほうが多いようで、
この日も厄日と考えられています
立春
は『冬至』と『春分』の真ん中で、
まだまだ寒いですが、暦の上では「旧冬」と「新春」の境い目にあたって、
この日から春になります
“春が立つ”と書いて立春
立春
を迎えた頃から気温の底はピークを過ぎて、
徐々に春めいた気温や天気に変わっていくという事なのですよぉ
「立春
なのに寒い~~
」、とついつい言っちゃいがちですが、
これから本格的な春がやってくるための始まりなのですから、
寒くて当然、そろそろ梅の花が咲き始め、徐々に暖かくなってきます
もう暫くの辛抱と思いましょうぅ
ここで、立春
と『お正月』について・・・
古来は、自然の景色の変化から、
季節の移り変りを把握する【自然暦】を使用していました
飛鳥時代に中国から「二十四節気」が伝えられると、
『冬至』が年の分割の起点と考えるようになり、
立春
を一年の初めとして暦が作成されるようになりました
明治時代に改暦が行われるまでは、
立春
は『お正月』とほぼ同じ頃に重なっていたために、
現代でも『お正月』には「早春」や「新春」ということなのですよぉ
立春
の早朝、禅寺では、
入口に立春大吉
と書いた紙札を貼る習慣があります
立春大吉
の文字が左右対称で縁起が良く、
一年間災難にあわないといわれています
この立春大吉
にはこんな逸話があるんだそうです
“その昔、立春大吉
と書かれた御札が貼ってあった家に鬼が入った事がありました
ふと鬼が振り返ると、さっき入る時に見えた立春大吉
の文字が見えて、
(実際鬼は裏側から見ているのですが・・・)
「まだ入ってなかったのだ」と思って、逆戻りして出て行ってしまった
”
というものです
民家などでも、一年間災難に合わない様にとのお呪いとして、
立春大吉
の文字を、墨で半紙や和紙に書いて、
立春
の日に家の鬼門や柱などに貼って
厄除けにされているお宅もありますねぇ
それから立春
に、“これを必ず食べる”、という物はありませんが、
昔から行われている行事に、新酒まつり(朝しぼり)
があるそうです
これは搾りたてのお酒を味わうお祭りで、
『立春朝搾』といって、各地で行われているようです
これは、立春
の日の搾り立ての日本酒を、
その日に販売するというものなんだそう
近くに酒蔵がある場合は是非購入して、
祝い酒として一献傾けてみるのもよいのではないでしょうかぁ
立春
以降(
立春
から『春分』の間)に、
その年初めて吹く南よりの強風を春一番(はるいちばん)
と呼びます
例年によると、2月半ばから3月にかけて頃ということですが、
今年春一番
が春を届けてくれるのはいつ頃でしょうかねぇ~
寒明(かんあけ)の雨
立春
を過ぎた頃に降る雨のことをいいます
「寒明」は春の季語ですよ
日脚伸ぶ(ひあしのぶ)
お昼が長くなることをいいます
部屋深く差し込んでいた日差しも後退して、
昔は“畳の目一つずつ日が伸びる”と、近づく春を喜びました
立春
といえば、「万葉集」巻20・4516、大伴家持の歌に、
《 新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事(よごと) 》
という歌があります
“新しい年の初めに立春
が重なった今日、
この降る雪の様に、益々重なれ、良いことよ・・・”といった意味になりますよ
これは「万葉集」の最後の歌でありまして、
「万葉集」の編纂者の一人であった大伴家持が、
地方長官として赴任した今の鳥取県東部にあたる因幡国で、
天平宝字三年(759)の『元日』に詠んだ歌です
この日は大雪の年明けだったということで、
雪は「豊年の貢(ほうねんのみつぎ)」、「五穀の精(ごこくのせい)」、
「稲の花」といわれて、新年に雪が降るのは、豊作の瑞兆だったそうです
そのうえ、この日は19年に一度しか巡ってこない、
歳旦立春(暦日の『元日』と「二十四節気」の
立春
が同じ)
の日でもあって、
年の初め、立春
、降雪と、お目出度い事の重なった特別な『元日』だったそうなのです
“今日この降りしきる雪の様に、
更に更に沢山良い事があって欲しい”という思いのこもった歌ですねぇ
2月4日立春
、一年の始まり
“これから始まる新しい一年が、皆様にとって
不幸や災いのない一年になりますように・・・”との願いを込めてぇ・・