今回まで「おひっこし」を続けていたのは、

「テーマ会議の部屋」というブログでした。

「会議①読み取る力をつけるために」というテーマでした。



今回が、ホントの最終回です。




「読み取る力をつける」と言いながら、

「じゃあ、自分はどうだったのか?」と振り返り、

自分自信の読書について考えてみたのでした。



以前の応援団で記事にしたかもしれません。




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(2007年11月26日月曜日の記事です)



読書について



自分を振り返ってみると、どうだろう?

「子どもを本好きに…!」と言いながら、親である自分は、どうだろう?

読書を読書として楽しめているだろうか。

読書の楽しみを自分自身は本当に心の底から味わったことがあるだろうか。



小さな記憶をたどっていくと、私と読書との出会いは「父」でした。

小さい頃、父の部屋へ入った時、

一番最初に目についたのが、

「中央公論社」の「日本の歴史」でした。


ずらりと並ぶその本棚を見て父に聞いた。

「お父さんは、これ、全部読んだん?」

返ってきた言葉は、

「あぁ、読んだよ。歴史はいい!

…おまえももう少し大きくなったら読めよ。

ひとは自分の背の高さくらいは人生のうちに読むもんや。」

この言葉は、子どもなりにずっしりと心に残った。


もちろん、

「こんなにたくさん読めるものかなぁ」

とは、子ども心に思ったものであった。


その言葉は私の読書人生にその後大きく影響した。


その言葉をずっと思いながら、これまで本を読んできたように思う。

もちろんすでに、ずっと前に、

読んだ本の厚みは十分自分の背は越していると思うが、

それがある意味目標になっていた。


ただ…その中味。

自分の心を揺さぶるような、そういう本との出会いがあったか…、

というと、いささか、あやしい…。


父の言葉は、このことを言っていたのではないか、と今になって思う。




教職についている間は、どちらかというと「ハウトゥ」ものが多かったし、

小説も、正直入りこんで読めてなかったんじゃないかと、

今思うと当たっているかもしれない。



最近になって、心から泣いた本、

それは、リリー・フランキーの「東京タワー」だった。

「一回読んでみるか」が最初だったが、読み出したら止まらなかった。


そして、この「東京タワー」を読んで、

小説というものを書きたいと思った・・・。




私の読書は、寝る前に布団の中で読む。

それ以外の、昼間なんてのはどうも落ち着いて読めない。

その時間が一番ゆっくり自分の世界に入れる時なのである。



「東京タワー」は、号泣した。

自分でもびっくりするくらい、しゃくりあげて泣いた。

涙で文字が読めないくらい、うずくまって腹の底から泣いた。



こんな経験は、恥ずかしながら、ホント今までなかった。



父が大好きな吉川栄治の「宮本武蔵」を語るときの、

あのキラキラした瞳に憧れながら、

私は大人になるまでなかなか読むことができなかった。


最近やっと「宮本武蔵」も読み終えて、

父の青春時代の感動が「武蔵」を通して、

私は感じることができたように思った。


もっと早く若いときに、父の言うように読んでおけばよかったと後悔した。




父にとっての「日本の歴史」と、「宮本武蔵」は、

やっぱり、その読書としての質の違いを感じずには、いられない。

どちらも読書であるが、どちらの読書を、

「味わう読書」とするか。「楽しむ読書」か……。



本来、今、我々が、子どもたちにさせたい読書とは…!

「読み取る力」を伸ばしてやりたいという親心と、

子ども自身が読書を楽しむという姿と、

どちらを目指して話し合っているのだろう。



テストや点数に直接つながる「読み取る力」を目指すか、

この人生を豊かに生きていくための読書を望むか…。


答えは明らかなようにみえて、

現実その選択は、「子どものために」となると難しいもの…。




…… 一度あらためて、父に聞いてみたいと思う。



「どっちが好き?」って……。





あなたの本との出会いは、どうですか?





応援団長より




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楽しむ読書、

読み取るための、読書。


最近、「読み取る」のほうは、

どちらかと言うと理系的。


論理を積み上げられたものを

道筋どおりに解きほぐしていく・・・。

そういう作業に思えてしかたがない。


楽しむ読書は、反対に文系的。

感情移入し、

その本の世界に入り込んでいくような・・・。

そういう感性を高める行為に思える。



たかが、読書。


されど、読書。




やっぱり、私は、楽しみたい!




どっちかというと、

解きほぐしていくことは、苦手かな?(笑)





子どもと読書。



大切にしてあげたいな、と思います。





(o^-')b





$大応援団-サクラソウ










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