何かと流行りのライトアップ。
樹木にとっては、特にこの季節の桜にとっては試練の季節だ。

    植物は光合成で栄養分を生成するが、それには光と温度と水が必要だ。

ライトアップされると光だけか供給されるので光合成のバランスが崩れる。

とは言え、桜は花が咲いてから葉が出るのであまり影響はないのだが品種によっては葉も同時に出るものもあれば、花が散る頃には葉芽が動きだすものもある。

もうひとつ気になるのは、桜という樹種は根元を踏まれるのを嫌うということだ。
地面が踏み固められると水分と空気の通りが悪くな るし、浅根が傷む。
一般的に根はどこまで広がっているかというと、一番下の枝先の下までと言われる。

ライトアップされた桜のトンネルを歩くのは風情があってとても綺麗なものだが、根は日中は水を吸い上げるが夜は地表近くの浅根からは空気を吸う。
見物客に木の下を歩かれては地面が硬く踏みしめられてそれもできない。
桜にとっては非常に過酷な試練の季節なのだ。