舞台演出家の蜷川幸雄さんがお亡くなりになりました。
藤原竜也さん主演の「身毒丸」を初めて見て、私は舞台の面白さを感じました。
稽古の厳しさで知られていた蜷川さん。
蜷川さんの稽古の厳しさを乗り越えられれば、俳優、女優として大成する、と言われるほど。
どれほど人気のある俳優でも、稽古で演技ができていなければ灰皿や台本を投げつけた、という苛烈なエピソードがあります。
だからこそ、蜷川さんが演出された舞台や映画はどれを見ても面白い。
嵐の二宮和也さんが初主演した映画「青の炎」…
映画館で見たのですが、人気アイドルが主演する映画の内容としてはかなり重い内容だったと思います。
普段からお酒を飲んで働かず、気に入らないことがあると家族に暴力を振るう義父。
名門校に通う主人公は母と妹を守る為に義父を殺そうと、完全犯罪の計画を立てる。
見終わった後、あまりの重さに何もする気が起きなかったのを覚えています…(^_^;)
それでも、「アイドルの演技は酷い」と思われがちだった当時の風潮を覆したこの映画…
おそらく、俳優としての二宮和也の才能を引き出したのは蜷川さんではないかと思います。
世界的なデザイナーでもある山本寛斎さんを義父役に抜擢された時も驚きましたが、俳優としては素人同然の山本寛斎さんがスクリーンの中で見せた義父は、演技経験がないとは思えないほど、憎々しい義父でした。
今の職場で働くようになってから、舞台はおろか映画すらなかなか見に行けなくなってますが…
仕事が落ち着いたら、蜷川さん演出の映画を借りて見ようかな…
蜷川幸雄さんのご冥福をお祈りいたします。