ハンターズギルドの職員の職種は様々である。

各港や村、集会所で各種クエストを紹介する者…

闘技訓練を紹介する者…

あまり表だって知られてはいないが、古龍観測隊も実はハンターズギルドの職員だったりする。

そんな、いろんな職員が働くハンターズギルドの朝はとても早い。

今朝もまだ薄暗いうちから、一人の職員が忙しそうに働いていた。

彼は闘技訓練の職員で、中でも水中闘技訓練を担当している。

今日も訓練の予約がびっしりと入っていたので、彼は水中闘技場の裏にある控えの檻に、ロアルドロスやチャナガブル、ガノトトス、ラギアクルスを移動させるのに大忙しだった。

最近は報酬の質を上げる為に捕獲するハンターが多く、幸い、訓練用のモンスターには困らない。

やがて、最後のロアルドロスを水中闘技場へ誘導しようと水門を開いた彼は…

そこにいる筈のない姿を見つけて、驚いた。



「う、うわあああっ!?」



彼の叫びを聞いた同僚たちが次々と駆け寄ってくる。

「どうしたっ!?」

「何事だっ!?」

同僚たちの問いかけに彼は顔面蒼白になりながら、震える指で水門を指す。

「………?」

不思議に思った同僚たちが小窓から水中闘技場を覗いてみると…



「「「うわあああっ!?」」」



そこには、有り得ないほどの巨体でゆっくりと遊泳している、ガノトトスの姿があった…





「大至急執務室に集合するように」という新黄龍サナの伝令を聞いた四神たちは、嫌な予感がした。

前回、白虎が四皇の1体であるランディープを倒してから、まだ1ヶ月も経っていない。

そして、今回の呼び出し…

「新たな四皇の出現か?」

「そうじゃないことを願うがな。」

青龍と朱雀は並んで走りながら、重い溜め息をついた。

果たして、二人がサナの執務室に到着すると、炎華から予想通りの言葉を告げられた。

「新たに四皇が出現したらしい。」

執務室に集まった全員の顔が強張る。

「今度はどこに?」

青龍の質問に、炎華は苦虫を噛み潰したような顔になった。

「今回は水中闘技場で、相手は…」

「相手は?」

朱雀が首を傾げると…

しばらく迷っていた炎華は、表情を引き締めて四神に伝えた。


「相手はUSJ・ガノトトス3Dだ…」


「「「「っ…!?」」」」


四神全員が凍りついた。