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芋戦記 エピソード2

エピソード2


我々は、71名で目標のコロニー、つまり『サバーファーム』を目指した。

現地に着くまでの間に、何度もシミュレーションを繰り返す。

各々が、最悪の事態に備えてるのであろう、笑顔はない。

富田林暗礁空域付近に近づくにつれ、緊張感と嫌な空気は濃くなる一方。

先陣を切るのはマックス隊長。他の戦士を圧倒するかのような、みなぎる戦闘力でチームを引っ張っている!

ファームに近づくにつれ、周りの風景の違いに皆気付き始めていた。

「何か嫌な予感だな…」

私がふと呟くと、オマツウラもうなずいた。

「何か…、いますね…」

しかし、見る限りでは何も異変は感じられない。
日々の経験からの勘である。

皆、何かを感じているのか、少し落ち着かない様子だ。

我々がファームの入口に到着すると同時に、皆が唖然とした!


「…噂は、本当だったのか…」


正面入口には、画像が粗いものの、明らかにジャガーとは異なる赤い物体が写されていた。

「行くぞ!!

まず、隊長がファームに突入する!

それを口火に、戦士達が続々と突入していく!

各小隊は一旦体勢を整え、目標を確認する。


「各小隊に通達!!」

ハル・Tからの緊急入電。

「目標捕捉!ターゲットの不明物体は、ファームの西、小高い丘の上に生息!」

「全軍突撃ぃ!!」

キング司令官の号令と共に、71名の戦士が一気に丘を目指す!

各小隊が丘に上がった時、皆言葉を失った…。

唖然とする各小隊で、始めに口を開いたのはリョウ・スカイウォーカー指令補佐だった。

「な、なんだ!この数は?」

その広大な大地には、見渡す限りの赤い物体の一部が見える。

「ターゲットの詳細情報が入ってきました!」

ナッツからの情報伝達。

「ターゲットの名称は《SATSUMA-芋》質量はジャガーの数倍!」

「甘味は!甘味はどうなんだ!」

タッカーが間髪入れずに確認した!


「甘味は、すでに規定の数値をはるかに越えてます!現在計測不能!」


「くっ!全軍攻撃準備!ターゲットを一気に殲滅する!」

「指令!待って下さい!」
モーリコが攻撃命令に異議を上げた。


「これだけの人数で一気に掘ってしまうと、地球自体のバランスが崩れ、回転軸がずれてしまい、地球規模で異常気象を引き起こしてしまうのでは!?」

モーリコが肩を震わせながら、キング司令官に叫んだ!

「大丈夫だ!計算上この程度の穴なら、地球規模での被害はない」

私がモーリコに言い放つ!


「よし!各小隊、一気に行くぞ!」
リョウ・スカイウォーカー指令補佐が再度攻撃命令をだした!

全員、ターゲットの前に立つ!用意していた重機が間に合わなく、超接近戦用小型スコップでターゲットに挑む!

「全軍突撃ぃ!!」


キング司令官の号令が響く!

始めにアタックしたのはマックス隊長だ!

「南無三!」

そこを口火に全員が一気にアタックに入る!

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「な、なんだ!?この大きさは!?」

「くそぉ!多すぎる!」

「こっちだぁ!何人か手を貸してくれぇ!」

各小隊、かなりの苦戦である!


しかし、時間が経つにつれ、続々とその姿を見せる《SATSUMA-芋》

皆の顔に安堵の色が見え始めた。

いや、むしろ楽しんでいるようにも見える。


ターゲットはほぼ殲滅完了した。


皆、それぞれにターゲットを持ち上げ、その戦果を誇った!


そんな笑顔を凍りつかせる一報がいきなり飛び込んだ!

「た、隊長ぉ!!」

叫びながら走ってくるナショナル!

「どうしたんだ!?」

マックス隊長が振り返る。

「あ、新たな、新たな未確認物体が!!」

息切れしながらのナショナルの報告!


「何だと!」

マックス隊長の顔に緊張が走る!

「黒い、《黒い三連星》です!」

「い、一体どういう事だ?」


To Be Continued

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