「今日もしかしたら、停電みたいですよ。その時のシュミレーションしといた方がいいんじゃないですか?」


チィは、店舗立ち上げ準備をしている最中に、近くでパソコン入力をしている店長に尋ねた。


「大丈夫大丈夫。まあ、なんかあったらガスの元栓閉めといて」



。。。



なんか




軽っ!!!!!!!!



昨日の地震の時だって、いつまでも、仕込み中のスープがこぼれないように、踏ん張っていた店長。



店が大事なのはいいけど、緊急時はきちんと見極めて、避難誘導しなきゃまずいだろうとチィは感じていた。


トップに立つ人は、とかく下の者をパニックにさせないように、「安心させる情報」しか与えない。



前にいた会社だってそう。




悪い情報はいきなりやってくる。



ただ、これだけ情報が溢れる現在において、トップ層以外の人間も馬鹿ではない。


口では、「そうですね」と相づちをうちながら、心の中では



「ちげーだろ!もっと最悪の事態を想定して行動してくれよ!
この状況のどこが大丈夫なんだ。
何にも考えていないんじゃないか?」



と、全く別の視点で物事をみようとしている。


チィも例外ではなかった。



〈これからもっともっとひどい状況になるし、その情報が伝わってくる。〉



危機的状況に陥ったとき、人間はどのような行動をするかずっと考えていた。


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