二度三度のトライ。
ネクタイってちょっとしめなくなると、すぐ感覚わすれちゃうんだよな。。。
試行錯誤の後、
ようやく、思い通りの位置に、ネクタイの先端が落ち着くー。
チィは2ヶ月振りに着るスーツ姿を自分の部屋の鏡でチェックし、ふぅーっと一息入れた。
今日は昼間のオフィス関係の仕事の面接だった。
「なんか新卒の時を思い出すぜー笑」
「ほら

パパ見て!久々のスーツ姿だよ」
妻がチィの方を指差しながら、息子に声をかけた。
独立するには、ある程度まとまった資金が必要であるー。
試算では、生活費を除いて、二年後に開業というスタートラインに立つには、今の給料よりさらに20万程度の上澄みが必要であった。
その為の解決方法は無論沢山あった。
学生の頃働いていた水商売や、ネットビジネス、投資、せどり、完全歩合の営業ー。
諸々の事情を考慮し、最終的には、一つの会社の正社員の身分で勤務するよりかは、飲食店を含めた複数の会社で収入を得て、目標収入を目指すことに決めたのであった。
一旦、仕組みを作ればあとは一日一日実行するだけだー。
根拠のない確信めいたものがチィにはあった。
もし、危ないとすれば、今回のような震災や俺自身の身体的な健康に問題があったときだけー。
大丈夫

なんとかなるさ

「じゃ!いってくる!」
玄関先で見送る妻子をあとにし、いつもよりキリッとした表情で一歩を踏み出したー。
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