せっかくの金曜日。


いつもなら、満席になるはずの店内は閑散としていた。


十件ほど、入っていた予約もオールキャンセル。


店内にある、パソコンのネットからの地震速報では、既に多くの悲惨な画像がアップされていた。


「今日はこの店何時までやっているんですか?」


「携帯充電してもいいですか?」


いつもでは、聞かれないお客さんからの言葉。


〈これは、阪神大震災クラスの歴史的な一日になるかもな。本当にひどい〉




あまりにもイレギュラーな一日。



早帰りしたチィは、妻にメールをしていた。


本当は電話で声を聞きたいのだか、いかんせん繋がらない。


街には、コンビニで携帯充電電池を買い求める長蛇の列が形成され、公衆電話やカプセルホテルに群がる人であふれていた。


〈不謹慎だか、天災の時は、街の機能、人の流れはこんな感じになるんだな〉


若干落ち着いてきた頃、
チィは様変わりした街を見渡しながら、他の多くの人がそうするように歩いて帰宅していた。



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