2月に母が他界した。
1~3枚目がビスケットカメラ1。
4、5枚目がスマホ。
6枚目がビスケットカメラ2。
最後は笑顔で送りたい。
ありがとう。
母上。
僕が初めて買ったトイカメラが、ビスケットカメラ1。
後発のビスケットカメラ2とは、全く写りが違う。
久しぶりに、1で認知症の母を撮った。
ファインダーは一応あるが、おもちゃなので見える通りには写らない。
左半分に見切っているのは、カメラを持つ僕の左指だ。
いまだ撮り慣れていない。お見苦しくて大変申し訳ない。
もう、ほとんど感で撮っている。
逆に、よくここまで撮れているなと自分でも感心する。

ビスケットカメラ1の最大の特徴は、高コントラストとこってりした色乗りだ。
母は左手で手すりをつかんで、車椅子を前進させる事がまだ少しできる。
冬の金属製手すりは、素手でつかむには冷た過ぎる。
料理用ミトンに滑り止めをつけたものをはめさせ、その場をしのいでいる。
アッカンベーをしているわけではない。
せきをしていたから、撮っただけ。
人が苦しんでいるのに、写真のバリエーション欲しさにトイカメラのシャッターを切る男。
親不孝者!
面会時間が終わり、別れ際にエレベーター内でスマホで撮った。
すごく何かを言いたそうな表情。
もしも母が昔のように言葉をしゃべれたなら、きっとひどく怒鳴られていたろう。
それでもいいから、もう一度母の口から言葉を聞いてみたいけれど。