お盆になりましたね。
今日はスタッフの一人がお墓にお迎えにいくとかで午後出勤になります。
私の場合は.....と、いいますと、迎えにいくもなにも父は家にいるので迎えにいく手間暇がありません(汗)
と言っても実は私4年ほど前に父を66歳の若さで亡くしています。
ガンでした。
何故迎えに行かないかというと、家にお骨があるからです。
母が「お父さんを暗いお墓にいれることなど出来ない」と言ってお墓にお骨を入れることを拒んでおり、父は死後もずっと母の枕元で眠っています。
母は父が生前に残したものも大切な思い出として取っておいています。
父は学校の先生をしていたのですが、父が使っていた書類から教科書から何から何まで全て取っておいてあり、まだ一つも捨てたものはないのでしょうか....。
話はかわりまして、うちの会社にいる女性スタッフは2年ほど前に19年可愛がっていたメスの猫を亡くしました。
あと少しで20歳になるところだったのですが、老衰で眠るように息を引き取ったとのことです。
もともと捨て猫だった子猫を引取り、大切に19年間一緒だった猫なのでしばらくは思い出しては涙ぐんでいるのを見かけました。
私の身近でも年齢が40を超えると、大切にしていた人やペットとの死別という話をちらほら聞くようになります。
元上司だったり、親類だったり、友人の両親だったり、いろいろです。
そういった話が身近であれば身近であるほど、なんというか今の仕事、つまり遺品整理で生計を立てている身としては若干後ろめたい気持ちになってしまったりします。
勿論、この世の中にはなくてはならない職業でしょう。
立派な職なのかと思いますが、自信満々に俺はこれをやっているんだ!って言うに言えない思いなんてのもあったりします。
実際に現場に入り、遺品を整理している傍らで故人のご親族が涙している時があります。
「こちらは処分でお願いします....」と言われてご不用品をまとめているとき、母が父の書類すら捨てないで守っている姿を思いだし、どうして良いものやらと複雑な心境で仕事をこなしたりする自分がいます。
恐らく書類一つとっても亡くなられた方の直筆、それが無くなったら同じものは二度と手に入らないものばかり。
ご遺族の気持ちを整理するために、しかしながら自身では気持ちに整理がついていないがために、我々に仕事を依頼されてくれるのでしょうか....。
ペットの場合は遺品整理という言葉ではなく、依頼者様が不用品の片付けという形で依頼されてくる場合が多いです。
気持ちとしては遺品整理なのでしょうが、うまい言葉が見つからない為、仕方なく不用品の片付けという言葉を使われているのでしょうか.....?
以前、キャットタワーの処分を依頼されたことがあり、現場に行くと老衰で死んだ猫が使っていたという猫タワーが置いてありました。
組み立てたままだと扉から出せないため、室内で分解する必要があり、インパクトを使用し分解しているととなりで依頼者様が涙ぐんでいました。
人の遺品整理もペットの遺品整理も全く同じ。大切な思い出なんですよね。
淡々と仕事をこなす自分は恐らく無慈悲な業者に見えるのでしょうか...。ちょっと辛いけど...。
自分の父親の遺品整理はいつごろになったらはじめるのでしょうか.....?
仮に業者さんに頼むとして、やはり不要なものだからと言ってゴミ扱いされたら流石に頭にくると思います。
それがたとえ、書類一枚であったとしても。
そんな自分を想像しつつ今後も仕事に励んでいきたい。