コープとうきょうの「短歌入門」講座の日。
きょうの宿題の題は「遠」だったのだけれど、「遠心力」でつくられた作品が二首あった。
そのうちのひとつがどうも正確な意味での遠心力とは違うような気がして、自分なりに遠心力について勉強した解説を黒板つかってしてみる。短歌の講座なのに、物理の解説(笑)。
でも、考えてみたら自分も遠心力が何か、ってところは曖昧だったし、そもそも遠心力という力自体、錯覚に近いものだった(見かけの力、とも言われる)。
わたしはこういうことを調べたりひとに伝えたりすることがすごく好きなんだけど、聞いている側にしてみればどうなのかなあとか思いつつ。

遠心力の解説は極端な話だけど、つくづく他人に短歌を教えるというのは難しいものだと思う。
だって、満点の短歌なんてどこにもないのだもの。
できるだけ、そのひとにとっての短歌がそのひとにとっての満点に近づくような添削とか指導をしたいと思っているけれど、もしかしたら逆方向に行っているんじゃないかと悩むことも多い。たかがカルチャー、されどカルチャー、なんですよねー。自分が歌をつくることとはあまり関わりのない問題のようでありながら、実は深く関わっているとも言えるわけで。


家に帰ったら、K野さんからの留守電。5日にお父様が亡くなられたとのこと。わたしに余計な気をつかわせないようにという心遣いなのだろう、きょう明日がお通夜・告別式らしいのだけれど留守電に時間や場所などの詳しい情報はなかった。折り返し電話をかけて聞こうかとも思ったけど、忙しいさなかだと思うとそれもためらわれた。留守電にあったとおり、明日の午後にお焼香にだけ伺うことに決める。家にいて直接電話を受けていたのなら、何かお手伝いに行くこともできただろうにと思うと本当に申し訳ない。九十を超える大往生ではあるのかもしれないけれど、いろいろ大変なことはなんとなく想像できる。長男の嫁ってやっぱり大変だろう。うう。