地形で土地の良し悪しがわかる

楢崎皐月たちは、多額の費用と三年の歳月をかけて、日本全国の大地電流の測定を行なっている。調査の最初の段階ではわからなかったが、調べていくうちに、目測でイヤシロチとケガレチと普通の土地の区別ができるようになった。

すなわち、次項の図のように、自然には上際曲線というのがあるが、これが相似象をしている。この高い地点どおしを結ぶと直線ができ、これを高位指向線という。同様に低い地点どおしを結んだ線を低位指向線という。

　すると、高位指向線と高位指向線の交差する場所は、優勢生育地帯、すなわちイヤシロチであることがわかった。また、低位指向線と低位指向線の交差する場所は、劣性生育地帯、すなわち、ケガレチであることがわかった。また高位線と低位線の交差する場所は、普通生育地帯であった。

そのころ、楢崎の「カタカムナ文献」の解読も進み、カタカムナ人は「タカミムスビ」として、すでにこのことを知っていたと楢崎はいっている。「タカミムスビ」とは「高い所を結ぶ」という意味だとしている。

ここで、イヤシロチとケガレチが、どんな土地なのかをまとめておこう。

　◆イヤシロチ

　　植物生育の優勢地で、人間の健康地でもあり、物質の耐久性を付与する地帯である。電気的には、還元電圧地帯である。

　◆ケガレチ

　　植物生育の劣性地帯で、人間には不健康な土地で、物が腐りやすく壊れやすい地帯である。電気的には酸化電圧地帯である。

　楢崎は、植物の生育条件を根本的に研究した結果、植物体にも人体と同様に、絶えず電位の変動があり、人体波（脳波や心臓波）に相当する波型が認められることをつきとめ、これを「植物波」と称した。「植物波」が活発で正常状態を示すことは、植物の生育が健康に保たれていることだとして、正常な植物波を示す植物を作る農業として開発されたのが「植物波農法」である。

楢崎皐月のイヤシロチ