連休が続いたある日、娘が孫を連れて遊びに来た。

私「いらっしゃい　二人とも久しぶりだね。元気だった？。」

孫たち「うん、元気だった」

孫達は、玄関から入るなり　小走りで、夫の遺影の前に行った。

女子孫「おじいちゃんだぁ　久しぶりー」

男子孫「おじいちゃん変わらないねー」

私「アハハハハ　そうだね」

男子孫は、早速パソコンでゲームを始めた。女子孫はタブレットでYouTubeを見ている。

男子孫「おばあちゃん、クマバチってね　メスは針を持ってないんだよ。　オスだけが持っていて、メスを守るために、針で相手を攻撃するんだよ。」

私「へーそうなんだ。クマバチのオスはメスを守って偉いね。

メスも守ってもらえて、幸せだね。」

女子孫「おばあちゃん、これ知ってる？」

私「うん、知ってるよ。おばあちゃんの子供の頃見てたよ。」

YouTubeを見ている孫達は、古い昔のアニメや歌までも　知っている。

だから私と年令が、物凄く離れていても楽しい会話が出来る時がある。

昔の話ができたり、そんな事知ってるんだと笑ってしまうのだ。

男子孫「僕ね、お店のレジの横においてある募金箱を見てね　僕も募金をしようと思ったんだ。

だから僕、困っている人を助けるために寄付するんだ。」

女子孫「私も生まれてから、一回も良い事してなかったから　募金したいと思ってるんだ。

YouTubeで、困っている人に食べ物を、配ってる人を見たの。

それを見て、自分は何でも食べられて幸せなんだと思ったよ。

だから、助けたいと思ったの。だから私も寄付する。」

私「ユーチューブでどんな事を見たの？』

女子孫「有名なユーチューバーのハルク君って言う人が、石川県の困ってる人の所へ行ってカレーを300食も作ってあげてたよ。」

男子孫「その人、筋肉すごいんだよ。ダンベル200キロ持ち上げるんだ。」

私「へーすごいね、その人。

でも､二人ともそんな寄付するお金はあるの？」

男子孫「うん、僕お風呂洗いとか床を拭いたりして、お金貰ってる。

女子孫「私も拭き掃除とか　洗濯物たたんだりして　お金を貯めてるんだ。」

私「二人とも本当に偉いね。

この前まで、オムツしてミルク飲んでたと思っていたのに、アッと言う間に大きくなって、こんな事出来るようになったんだね。」

私は二人の孫の心の成長と優しさが嬉しかった。

夫が生きていたら、きっとニコニコして　そうか、偉いぞ　そんな偉い子に、こづかいやるぞと言って頭をなでていたと思う。

夫と私の孫は、やっぱりエンジェルさんだ。

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募金をする孫達