いつからこうなってしまったのだろう
思い起こせばそれは斜陽も柔らかい10月のことで
9月の朝の刺すような山の風と東の明かりと水滴にまみれて
隣で眠る顔に死んだ葉を積んで
それを思い出して髪も黒くして
6畳の世界に閉じこもってああもういいのだと思い
10月のオレンジはすぐに耳元をすり抜けてリノリウムの床を踏んだ11月
泣きながらパンを頬張る肥った女性
ソファに横たわり私の脚をひたすら飽きもせず見つめる初老の男性
母親に暴言を吐き捨てる女子高生
その中から逃げたいのか一緒になりたいのかふらふらと中庭で煙草を燻らす
気が向いたときに気が向いた方向に脚を伸ばし
気づけばその距離は月日と共に数を増やし
心の黒い部分だけは消えず成長せず衰退もせず
それでも外面、内面も少しだけは変われたような気持ちで
あの頃に戻りたいのか忘れたいのか共にいきていきたいのか
やはりいまだに分からずに今年の秋も過ぎ
死んだ葉が舞い身を剥ぐような寒風が纏った布の隙間から差し込む季節