小学生時代も、中学生時代も、長期休んで学校行かなかったのってインフルエンザくらいだったような気がする。ただ、どうやって家で過ごしてたかどうかは覚えてない。
忘れもしない長期休みは、
高校時代、インフルエンザにかかって5日ほど休んでしまった時のことだ。
めちゃくちゃ熱が出て辛かったのを覚えてる。
病院からもらった薬を飲んで寝てたが、全然熱が下がらない。
その時だったかな、確か。
たしか、
確かなんだけど、
目が覚めたら階段を見下ろしてた。
実家の二階が僕の部屋だったのだが、
それがどういう訳か、物凄く息が上がってた。
突っ立ってたというよりも、今にも飛び込むような前傾姿勢で息切らしててた。
『あれ?何やってんだ?』
そう思ったのだけど、なんでだろ?
今すぐ階段飛び降りなきゃって気持ちが凄く強くて。
危ないと踏ん張る気持ちと、今すぐ飛び降りなきゃって気持ちがあって、何度か飛ぼうとしてるのを必死で壁捕まって抑えてた。
そしたら母親が二階の別の部屋から出てきて、
「史歩、なにしてるの?」
と声かけてもらって我に返る。
分かんない。そう伝えたら、寝ぼけてたんだろうねって。
お互い笑いながら、また寝たんだけど。
母親曰く、
蹴破るような凄いドアの開ける音がして、バタバタと走った足音が聞こえて異様な感じだったと。
廊下なんて全然走れないほど短いのに、相当バタバタした音が聞こえたと。
なんだったんだろ?
数年後、インフルエンザの薬の影響で二階から飛び降りたりする、なーんてニュース見て、あれは薬のせいだったのかそれとも寝ぼけてたんだろうか。
分からないけど、かなり印象強かったインフルエンザだったのを覚えてる。あんなに熱が上がったのはあれ以来無い。