吾輩は猫である
この家に来て11年
そろそろお別れの時になったである
一番の仲良しの姉君
猫嫌いから猫好きになった妹君
最後までけんか相手だった父上
餌、トイレ担当の母上
最後は姉君と母上が一緒にいてくれたである
身体はきつかったけど
魂が抜け出た今
もう大丈夫である
兄弟のいるところに戻るである
心配なのは
姉君が悲しみにくれていること
泣いて泣いて泣いて泣ききったら
元気になって欲しいである
そして
吾輩のような病気の猫を助けることのできる
仕事をしてほしいである
かかっていた獣医さんが吾輩の気持ちを代弁してくれたである
「飼いネコや飼い犬はなんでも分かってる
月曜からみんな仕事学校で忙しいことも
だから日曜の朝に逝ったのよ
もういいよ、ありがとうって言いながらね」
家族の思い、悲しみ、後悔、懺悔、喪失感・・・
しばらく時間がかかるかもしれないけど
乗り越えてほしいである
吾輩はいつも近くにいるである
何も変わらないである
吾輩は猫である
吾輩はこの家の猫である
いつまでも