人生が破綻する怖れなし | 低学歴低収入でも二ヶ月に一回高級ソープにいける秘密メソッド!

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 いつは、とにかく20代前半で、誰が書いたか知らない、小説だったかもしれないし、ゴシップ雑誌だったかもしれない。お堅い雑誌でエリート転落を笑う記事だったかもしれない、だが読んだ時、かなり衝撃を受けた。「不遇な生育歴だった人が、不遇を乗り越え、進学校に行き名門大学に通い、不遇を乗り越えた果てにいい会社に勤め、以降は順調な路線を約束された。だが?順調な人生を象徴する、非を付けられない妻、郊外分譲住宅などを手に入れながら、40あたりで一気に転がりだす。要因はバクチでもいいし、多いのは女。文句つけられない妻がいながら、正反対の女にのめり込み、それまでの人生をぶち壊すようにして転落していく。借金まみれ、横領、離婚等々」

 

 エリートコースからかけ離れた中卒ボンクラ人生でありながら、しかし「エリートでも転落するなら、俺の場合はもっとひどい人生だろう。いや頑張ったとしても無駄だ、なら好き放題やって死ぬ間際に後悔しない方が良い」としてソープ通いを続けるべきと確信した。

 

 不動産屋さんで付き合いが長い社員さんから、「いい物件があります」と案内され、中を見せてもらった時「もしも購入していただけるなら内装全交換、さらに水回りも」と条件を突きつけられ、貯金も問題なかったから、40前でワンルーム購入、不人気な街にあるワンルームは穴場な街ナンバーワンに上り詰め、売却すれば購入時より確実に値上がりしてる状態。ローンは前倒しで返済済み。いつだったかベランダで「いい人生だな~」とぼんやりしてたら、下から「宮田さ~ん」と呼ぶ声、見てみれば前述の不動産屋さん。「いい物件ありがとー」と叫んでしまった。もういい人生確定だ。あの不安は何だったのか?

 

 女で破たんはあり得ない。いや破たんさせるほどいい女がいるのでは?と期待しながらも、三回入ってもう飽きる。女自体に破滅するだけの要因を求めるのではなく、行為に求めればむしろ疲れる、女と行為に飽きた。いや女に飽きた。金で買える女の頂点も抱いた。だがそれだってちょっと我慢すれば抱けるじゃねえか。

 

 バクチだって、実際に二カ月に一度、ボケ対策としてやってはいる。そこにのめり込みはない。どこか冷めた気分で、「負けたとしても結局は福祉に回るからいいよね」などと「バクチで勝ったら豪勢に」とはかけ離れたところにいる。実際に大勝をしたが、「勝ったらご当地で消費せねばならぬ」と義務感にかられ、文庫本大量購入、豪勢な食事、タクシーに乗りまくりチップを弾むなど。高知の外れでできる消費などこれらしかない。ふとバクチってこの程度かな?とも。金が入っても俺は変わらない。

 

 退屈の真逆は没頭熱中であり、それを人生に求めても無駄だと気づいた。没頭熱中には人生破綻の危険性を伴っているが、退屈まみれの俺の人生には破綻がありえない。

 

 安泰を勝ち得た?いやたまたま運がよくそうなっただけで、中卒ボンクラ免許なし脳障害に妥当な人生は、こんなのではない。もっと惨めで悲しいものだろう。どうも今の人生に違和感がある。もっと違和感がない人生に出会えるのではないか?などとも。

 

 もうすぐ50だ。負け組ではない。だが幼少時から上京までに過ごしたボロアパートでの記憶が何故か愛おしくなってきた。あそこに近い何処かを求めてる気持ちがある。

 

 ローン完済。バイト生活に移行しても全く問題のない状況。破綻はありえない。

 

 いきなり死ぬにしてもどうでもいい。ちょっとでも苦しい状況に陥ったら容易く自殺。もうどうでもいい気持。悪い人生ではなかった。多分俺のこの状況は、普通の人から見れば悲しいものなのだろう。