2011年4月23日(土)
ホテルを出て向かったのはJR札幌駅
震災直後の3月12日に開通したばかりの
大通駅に向かって歩いてみました
JR札幌駅-地下鉄大通駅を結ぶ
全長約520mの地下歩道。
2003年に札幌駅直結のJRタワー が開業したことで、
札幌駅と大通り地区の二極化が進み、
従来中心的な商業地域だった大通地区の空洞化が問題となり、
市内中心部を総合的に賑やかにしていこうとして、
作られたのがこの歩道だそうです。
これによって、地上に出ずに(天気を気にせずに)、
地下鉄を使わずに(お金をかけずに)、
行き来できるようになりました。
開拓好き、歩く気合いばっちりの私としては
嬉しいかぎり
札幌駅側の入り口を入るとすぐに目に飛び込んでくるのが、
アイヌ模様 のタペストリー。
数種の異なる柄がいくつかの柱に一種ずつ飾られていて、
都会的な空間に浮き上がるように照らされています
思わず足を止めて、その息をのむ美しさに
見入ってしまいました。
そういえば、以前ギリシャに行ったときも、
アテネの地下鉄構内で美しくライトアップされた
ガラス張りの発掘現場に見とれたことがあったっけ。
(驚きも大きかったけど)
アテネは土を掘れば遺跡が出るので、
そのままガラス張りでディスプレイできちゃうんですね
北海道もアテネも、かっこいいなって思います。
自分たちの歴史、文化にスポットライト
をたっぷりあててるって思って。
それぞれのディスプレイをより輝かせているのは、
それを見守る人々の心の集まりがあるからかもしれません。
堂々とした主張、プライドや心意気、
そういった目には見えないものが
迫って、誘ってくる感じがしてなりません。
私は古いものや伝統にとても興味がありますが、
それはそこから伝わってくるメッセージを感じて、
人間に対して、自然に対して
謙虚で敬けんな気持ちが沸き起こる、
その感覚がたまらないから
私も群馬県について、
いつも目覚めた意識で関わっていきたいと思いました。
群馬県のプライド、心意気。
県民が関心を持って、
「私たちこれです!」って堂々と誇れるもの。
県外の方や外国人から尋ねられたとき、
「群馬県ってこれです!」って
目を輝かせて説明できるもの。
県だけでなく、国レベルでも同じですよね。
日本中、どの地域もすばらしい歴史、文化を持ってます。
(各郷土かるたにはそれがたくさん込められていますよね)
歴史、文化を創ってきたのは多くの先人たち。
彼らの喜怒哀楽の永い積み重ねを想像するとき、
「そうだ、私たちもやっていこう」って元気が出ます。
型にあてはめすぎるもの問題だけど、
自分たちの根っこを意識して、
それを介してつながって、ともに生きる、
ともに輝きあう地域を創っていくこと、
それを大切にしていきたいなと思います。
朝一番、地下通路を歩いただけで
すっかり感覚が開いてしまったようです。
やっぱりいいな、旅
ちなみに、通路両脇には募金活動をしている
市内大学生のボランティアグループや、
被災地の農産物を販売している団体のブースなどが出ていました。
また、ところどころにグリーンで飾られた休憩所があって、
しゃれたテーブルや椅子で寛いでいる方もいました。
通るだけでも道民・市民の皆さんの
エネルギーが感じられるおもしろい空間だなと思いました。
次にくるときはどんな姿を見せてくれるのだろう
この地下通路のニックネーム、
公募されて来年発表される予定だそうです。
ポール、オーロラに並んで、さて何となるか?
楽しみです