とてもありがたく、嬉しいことがあった。

私が仕事帰りに乗る電車はそこそこ混んでいて、車椅子だと人をかき分けて降りるということができないので、降車駅で降りられるか毎回心を削られる。

それが、今日は嬉しいことがあった。

途中から乗車して来た中華圏のカップルが私の隣にしばらく立っていたのだけれど、彼氏が自分のスマートフォンを取り出して、何か入力したと思ったら画面を私に見せて来た。

中国語に日本語が併記され「次の駅で降りますか?」とあった。「降りるのをお手伝いします」と。

どんぴしゃ。

「いえすいえす、ばっと、ひとりでできる」と伝えたが(悲し過ぎる語学力)、良いから良いからと私が電車から降りるのを手伝ってくれた。

心強かった。

ものすごく自然に、ハンディを持っている人間に手を差し伸べてくれた。

そうすることが当たり前というふうに。

とてもありがたかった。

とても嬉しかった。

私もそうありたい。