家を売却する際、複数の不動産会社から査定を受ける中で、中には飛びぬけて高い査定額を提示されるケースがあります。

 

しかし、高額査定=高値売却とは限らないどころか、むしろ損失につながる可能性も潜んでいるのです。そこで今回は、高額査定の罠について解説するとともに、ダマされないための3つの対策をご紹介します。

高額査定の落とし穴

高額査定には、主に以下の2つの落とし穴があります。

 

1. 実際の売却価格が大幅に下がる

高額査定は、売主の心理につけ込み、契約を取るための戦略として利用されることがあります。実際にはその価格で売れないことが分かっているにもかかわらず、あえて高額査定を出すことで、売主から仲介契約をを得ようとするのです。

その後、売れないことを理由に価格を下げ、最終的には当初の査定額よりも大幅に低い価格で売却することになります。

 

2. 売却期間が長期化する

高額査定された物件は、市場価格よりも高いため、買主が見つかりにくくなります。その結果、売却期間が長期化し、販売活動にかかる費用が増加する可能性があります。

さらに、長い間売れ残っていると、「売れ残り物件」というイメージが付き、さらに価格が下がるという悪循環に陥る恐れもあります。

ダマされないための3つの対策

高額査定の罠にダマされないためには、以下の3つの対策が有効です。

 

1. 査定額の根拠を必ず確認する

高額査定が出された場合は、根拠を必ず確認しましょう。具体的には、以下の点を確認します。

  • 近隣の類似物件の取引事例
  • 過去の成約実績
  • 査定方法

査定額の根拠が不明確だったり、根拠が乏しい場合は、鵜呑みにしないことが重要です。

 

2. 複数の不動産会社に査定を依頼する

1社だけの査定に頼ってしまうと、比較検討する材料がなく、高額査定に惑わされる可能性が高くなります。

少なくとも2社以上の不動産会社に査定を依頼し、査定額だけでなく、販売戦略やサービス内容も比較検討しましょう。

 

3. 自ら相場を調べる

インターネット上の不動産情報サイトや国土交通省の「土地総合情報システム」などを活用し、類似物件の取引事例を調べてみましょう。

そうすることで、適正な市場価格を把握することができます。

 

成功事例:高額査定の罠を見破り、適正価格で売却

 

私の友人Aさんは、複数の業者から査定を受け、最高額を提示した業者に売却を依頼しました。しかし、実際に売り出すと全く買い手がつかず、大幅な値下げを迫られました。結果的に、当初の査定額よりも1000万円以上安く売却することになってしまいました。

 

一方、私の別の友人Bさんは、上記3つのポイントを参考に慎重に業者を選びました。Bさんは、根拠のない高額査定には惑わされず、複数の業者の販売戦略を比較検討した上で、実績のある業者を選びました。その結果、当初の査定額に近い価格で売却することができ、大変満足しています。

まとめ

不動産売却は、人生の中でも大きな決断の一つです。高額査定に惑わされず、慎重に判断することが重要です。

今回ご紹介した3つの対策を参考に、信頼できる不動産会社を選び、適正な価格で売却を目指しましょう。

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