家を建てるうえで、土地選びは非常に重要です。せっかく家を建てても、周辺環境や土地の状況が悪ければ、快適な暮らしを送ることができません。そこで今回は、プロの視点から土地選びのポイントを徹底解説します。

 

1. 事前に希望条件を整理する

土地選びを始める前に、まず以下の点を整理しておきましょう。

  • 家族構成・ライフスタイル: 将来の家族構成やライフスタイルを想定し、必要な広さや部屋数などを考えます。
  • 予算: 土地代だけでなく、建物の建築費、諸経費なども考慮した予算を設定します。
  • エリア: 通勤・通学、買い物、医療機関などの利便性を考慮したエリアを選択します。
  • 環境: 自然環境、騒音、日当たり、治安などを考慮します。
  • その他: 学区、日当たり、風通し、景観など、具体的な希望を書き出しておきます。

2. エリアを決める

希望条件を踏まえ、エリアを絞り込みます。複数のエリア候補を実際に訪れてみることも大切です。

 

3. 情報収集

インターネットや不動産会社などで、エリアの情報収集を行います。具体的には、以下の情報を確認します。

  • 地価: 土地の価格相場を確認します。
  • ハザードマップ: 地震、洪水、津波などの災害リスクを確認します。
  • 学校: 学区、学校の評判などを確認します。
  • 商業施設: スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの商業施設の有無を確認します。
  • 公共交通機関: 駅、バス停などの公共交通機関のアクセスを確認します。
  • 周辺環境: 騒音、日当たり、治安などを確認します。
土地の価格相場については、国土交通省が公開しているデータ(下記の不動産情報ライブラリ)を見ておくことをおすすめします。また、ハザードマップは市町村役場で配布しているほか、市町村のホームページで閲覧できます。
 
 

4. 物件をピックアップ

希望条件に合致する物件をピックアップします。複数の物件を比較検討することが重要です。

 

5. 現地調査

実際に物件に足を運び、現地調査を行います。以下の点に注意して確認しましょう。

  • 日当たり: 日当たりの良い時間帯に訪れ、日当たりの状況を確認します。
  • 騒音: 周囲の騒音レベルを確認します。
  • 道路: 道路幅、交通量などを確認します。
  • 周辺環境: 近隣施設、街並みなどを確認します。
  • 土地の状況: 地盤の状態、高低差などを確認します。
ある程度物件を絞り込めてきたら、時間を変えて何度か現地を訪問してください。できれば雨の日にも訪問し、水はけを確認してください。
 

6. 専門家に相談する

土地選びは専門知識が必要となります。信頼できる不動産会社や建築士に相談することをおすすめします。

 

7. 慎重に判断する

土地選びは人生の中でも大きな買い物です。焦らずに慎重に判断することが大切です。よく「先を越されたら」「誰かにとられてしまったら」という人がいますが、その場合は縁がなかったと考えて諦めるべきです。

焦って失敗するより、買えない方がまだマシだからです。

 

8. 土地購入後のトラブルに備える

土地購入後には、トラブルが発生する可能性があります。事前にトラブル対策をしておくことが重要です。

 

プロの視点から

上記に加え、プロは以下のような点もチェックします。下記の内容は重要事項説明書などに盛り込まれますから、早めに書類を見せてもらい、内容を確認してください。

  • 法規制: 建築基準法、都市計画法などの法規制を確認します。
  • インフラ: 上水道、ガス、電気、下水などのインフラの状況を確認します。
  • 地盤調査: 地盤の状態を調査します。実際に調査する予算がない場合でも、国土地理院の古い航空写真などを利用して過去の土地利用履歴から判断します。
  • 境界確定: 境界線が明確になっていることを確認します。
  • 瑕疵担保責任: 瑕疵担保責任に関する契約内容を確認します。

まとめ

土地選びは、情報収集、現地調査、専門家への相談など、時間をかけて慎重に行うことが大切です。今回ご紹介したポイントを参考に、後悔のない土地選びをしてください。