最近、おじじ(義父)の様子がおかしい。
先月母と同い年で米寿を迎えたおじじ。
お祝いに鞄をプレゼント。
いつもお出かけするときには、何を入れているのかパンパンで、黒い皮がハゲハゲのぼろぼろになった鞄を使っていました。
伊勢丹で娘とええやつを選んでプレゼントしました。
正式なお祝いは暖かくなってから。
まずは無事に88回目の誕生日を迎えられたことはめでたいことです。
でもそんなおじじですが、年末に自転車でコケてしまい、ヒザを擦りむいてしまいました。
自転車は乗らずに、散歩として押して歩くのが日課でしたが、方向を変えようとした時に自転車と一緒にコケてしまったようです。
ヘルメットも被っていたし、脚も骨には異常なかったのですが、擦り傷と打ち身が痛いと言っていました。
それから年が明けておじじの誕生日に、娘と孫っちと一緒におじじの様子を見に行ったときには、傷も癒えたようでしたが、少し痺れもあってかコケてからは散歩はしていないと言います。
心なしか家の掃除も以前にも増して行き届いていないようで、おばばと二人で鶏小屋みたいなところで生活をしているのが少し気になりましたが、相変わらずよく喋るし、スマホも使いこなして変わらぬ元気な様子でした。
とはいえ生活が荒んでそうなので、昨年借金問題で家族にえらい迷惑をかけた義弟一家が隣に住んでいるのですが、嫁さんから少し気にかけてくれるように頼みました。
そうこうしているうちに娘が出産。
入院している娘から夜中に電話があり、おじじから何度も着信が来るけど、出ても何にも言わへん。切ってもまたすぐに着信が来るけど、何にも言わへん。心配やし様子見て。との連絡が。
とりあえず隣に住む義弟に電話して様子を見に行ってもらったら、スマホで一生懸命履歴を消そうとしていたみたいで、それが上手くいかなくて、何度も発信してしまったそうな。
このあたりからスマホ操作がままならなくなってきたみたい。
あとから嫁さんが家の電話にかけて話したら、こちらの話を聞かず一方的に喋っていました。
LINEも来ますが、誤字脱字、意味不明な文が届きます。
コケたのをきっかけに、おじじには自転車禁止令を出したのですが、その後また病院へ行くのに自転車を押して歩いて、今度は自動車と軽く接触してコケたみたい。しかも2回も。
狭い車道をヨロヨロと歩いていたみたいです。
幸いどこもケガもせず済みましたが、身体のよぼよぼ具合よりも、その行動に至る思考が気になります。
こりゃ放っておけないとなって、嫁さんと義弟で脳神経科で診察してもらうことにしました。
脳のMRIを撮ってもらうと、軽い脳梗塞の痕がいくつか見られ、脳血管性認知症と診断されました。治ることはないとのこと。
対処としては血の巡りをよくすることや持病の糖尿病を抑えることくらいですが、散歩をしなくなって、ずっと家に閉じ篭もるようになってから、急激に活気というか生気がなくなっていったので、やはり動けるようにまずはリハビリが必要かな。
ここ数日はトイレもうまくできなくなってきており、間に合わずにお漏らしすることも多々あるようです。
紙オムツを嫌がるので、その都度、おばばが着替えや洗濯に追われています。ちなみにおばばは紙オムツを常用しています。
おばばも週に2回デイケアを受けている身なので、まさに老老介護になっています。
2人とも寝たきりではありませんが、居間でテレビを観ながら「座りきり」状態です。
暇さえあれば読書して、日記を書くことが習慣になっており、喋ることが大好きで達者なおじじは認知症とは程遠いと思っていましたが、この1ヶ月足らずで急激にガタッと来た感じです。
コケたのはおばばとふたりでお墓参りに行く途中だったそうです。
お墓は家からさほど遠くはないのですが、坂道もあるし、常々タクシーを使うように言っていたのですが、ふたりでヨロヨロと出かけたようです。
義弟の借金問題以降、よくお墓参りに行っていたようです。
心労も重なっていたのは間違いなく、散歩に出なくなったのはあくまでもきっかけに過ぎず、根本は愚息の心配から来ているのだと思います。
わが家も娘の出産や孫っちの世話やらで余裕がなく、おじじの状態を軽く見ていたことは反省です。
日曜日に、着替えやおかずやらを持って様子を見に行きました。
少しげそっとして無精髭のおじじは、お漏らしで着替えがなくなったのか、おばばの小ぶりのピンクのパジャマをはいていました。
オムツは嫌がってたのに、そのパジャマはええんかっ!とツッコミそうになりつつも、その姿がちとかわいくもあり微笑ましかったです。
スマホが無いと言うので、探してみるとコタツの下から出てきました。
充電して、ビデオ通話の出方とひ孫の写真と動画を見ることが出来る「みてね」の見方を紙に絵で描いておきましたが、ちょっと難しいかも。
つい最近まで難なく操作できていたことなんですけどね。
早速ビデオ通話で娘、孫っち、まご坊と繋いで、娘からおじじに、リハビリパンツ(紙オムツ)をはくように言ってもらいました。
さすが元看護師。紙オムツとは言わず、リハビリパンツと言うだけでも、はけそうな感じに聞こえます。
孫の言うことは聞くに違いない。
おじじの衰えが著しいのですが、ひとつだけ良かったことがあります。
今までおじじがおばばの身の回りの世話をしていたのですが、おじじがこんな状態になり、私がしっかりせねばと思ったのか、おばばがシャキッとしてきました。
喋り方もほんわかしていたのが、キビキビ話すようになりました。
最近はおじじの代わりに日記まで書くようになったそうです。
でも要介護同士の老老介護を長く続かせるわけにはいきません。
わが家の幼幼介護!?
とりあえず、今週末から週2でデイケアに行くことになりました。
まずはリハビリに外に出ることから始められるといいかな。