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 いよいよ佳境に入ってきた「チョン・ドジョン」。朝鮮王朝の歴史を読んでも、今一つぴんと来なかった李氏朝鮮の建国と、高麗の滅亡がこのドラマのお陰でよく理解できてすっきりしています。
 CGを使う戦闘シーンが多かったKBSの大河時代劇は、視聴者にいいかげんあきられていたのでしょう。「チョン・ドジョン」は正統史劇として作品的にも高い評価を受け、20%近くの視聴率も得ました。史実に基づいた人間を描くドラマ作りに徹したのが功を奏したと思います。
 主役は二人です。李氏朝鮮の建国を描いたドラマ「龍の涙」(1996~1998年)で3代目王「太宗(テジョン)」を演じたユ・ドングン(イ・ソンゲ役『初代王「太祖」』)と、参謀チョン・ドジョン役を演じたチョ・ジェヒョンです。
 対抗するライバルが次々に現れ緊迫感でドラマをあきさせません。最大のライバル高麗の大物宰相にパク・ヨンギュ、高麗の老元帥ソ・インソク、高麗の最高学者イム・ホらが次々とユ・ドングン、チョン・ドジョンの前に立ちはだかります。一つ、難関が終るとまた次々に難関が待ち受けます。。
 高麗から李氏朝鮮へのクーデター劇がとてもていねいに描かれています。民のための国作りを理想としてユ・ドングンと参謀チョ・ジェヒョンは李氏朝鮮を建国します。しかし後継者争いが巻き起こり、アン・ジェモを筆頭に血なまぐさい子供どおしの争いへとドラマは続きます。ユ・ドングンとアン・ジェモは「龍の涙」でも親子として共演しています。