対照的なパク・ウォンスクとイ・ギョンジン。こってり肉食系とほっそり草食系。大輪の薔薇の花と可憐に咲く白い小さな花。

 パク・ウォンスク
 「あなたそして私」で最高のお芝居を見せてくれた。独特なオーバーアイメージ 1クションとセリフ回し。タフガイなチェ・プラムを純情な乙女のように好きになる。両家の顔合わせで、船に乗るのをいやがるパク・ウォンスクをヒョイと抱き上げて船に乗せるチェ・プラム。彼女の周りの男性たちは、きっと、インテリやひ弱な人か温厚な人たちだったのだろう。今までに接したことのないタイプ。エアロビクスのスタイルを見られて、胸をおさえてオモオモと恥ずかしそうにする。
 二人で酒を飲み意気投合、粗野なチェ・プラムがパク・ウォンスクの前ではダンディーな男になるのが面白い。一家が上京して自分の家に住む事を提案。チェプラムとチャインピョが庭で体を鍛えているのをカーテン越しにうれしそうにこっそり見ている。モジモジと恥ずかしがるパク・ウォンスクに男らしく振る舞うチェプラム。若い恋人同士のようにデートするが、いじらしさ、かわいらしさいっぱいのパクウォンスクを抱き寄せたり、二枚目のセリフでメロメロにさせるチェプラムはカッコイイ。
 二人の大芝居が面白可笑しくて、案外このロマンスはある意味このドラマのハイライトシーンなのかもしれない。「冬のソナタ」のチュンサンとユジンのように自転車に乗ってデートするシーンは中年にもかかわらず、素敵で可愛らしかった。
 「星に願いを」ではチェ・ジンシルをいじめる芝居が憎たらしい。でもどんなに相手にいじわるしていじめても、パ・クウォンスクだと後でぎゃふんとなってしまうから、全然憎めないのだ。
 「ずっと会いたい」、「彼女の家」など派手なお金持ちファッションも特徴だ。「真珠の首飾り」では八百屋や家で内職する庶民を演じていた。
 
 主な出演作                                  イメージ 2                                  
 1985 田園日記 MBC
 1986 捜査班長 MBC
 1997 星に願いを MBC
 1997 スタート KBS
 1998 ずっと会いたい MBC
 1999 薔薇と豆もやし MBC
 1999 愛するあなた MBC
 1999 トマト SBS
 2000 イヴのすべて MBC
 2001 彼女の家 MBC                           イメージ 3
 2001 我が家 MBC
 2001 華麗なる時代 SBS
 2002 ロマンス MBC
 2002 ライバル SBS
 2003 真珠の首飾り KBS
 2003 オールイン SBS
 2004 嵐の中へ MBC
 2004 波乱万丈 SBS
 2004 兄嫁は19歳 SBS
 2004 12月の熱帯夜 MBC
 2005 愛は誰もとめられない MBC                    イメージ 4
 2006 奇跡 MBC
 2006 恋するハイエナ TvN
 2007 冬鳥 MBC
 2007 コーヒープリンス MBC
 2008 ガラスの城 SBS
 2009 父の家 SBS
 2010 三姉妹 SBS
 2010 笑ってママ SBS
 2011 最高の愛 MBC
 2011 ポセイドン KBS
 2011 光と影 MBC
 2011 独身男の八百屋 A
 
 イ・ギョンジン
 
 はかない演技が天下逸品。「あなたそして私」のイ・ギョンジンは、はイメージ 5っとするほど綺麗だ。可憐で弱々しいが芯の強さもある。親子と知らずにソン・スンホンと交遊を深めるシーンが美しい。親子の再会で涙を流しながらソン・スンホンに言う、”お利口さんでしょ”のセリフが忘れられない。 
 子供を取り上げられて追い出された悲しい身の上なのに、男運がわるいのか、ひどい男がしつこく付きまとって、まだ不幸でいる。ソン・スンホンが息子と分かり、兄のチャ・インピョがひも男を懲らしめて、初めて不幸から解放される。そして幸せな道へ。
 
 体が弱く子供が欲しいのにいない役、夫が失踪するか、亡くなってしまうか、子供と別れる役。不幸な役が多い。薄幸な美人。ただイ・ギョンジンは薄幸でも暗さが少なく、コミカルな演技もできる人だ。それにしてもつくづくきれいな人だなと思う。
 印象的なのは、「幸せは我々の胸に」で夫が失踪しても、お姑さんと家族を文句ひとつ言わずにもくもくと世話をしている。自分の意思を人にはっきり言わないおとなしい人。義弟に理想の人と誉められるが、あることがあって、旅行がしたいとはっきりと言う。その意思の強さに家族はびっくりする。イギョンジンはそういう意思の強さもある。 「折り鶴」もそういうタイプの人だった。「恋の香り」「波」では、子供ができないで悩む。ただひとつ「死ぬほど好き」では、バクチ好きな女房で、旦那のチェ・プラムに叱られ、逃げ回る役を演じていてけろっとしていた。
 
 主な出演作
 1990 ウンシリ姉さん MBC                        イメージ 6
 1994 恋の香り SBS
 1994 愛の花咲く教室 KBS 
 1997 幸せは我々の胸に SBS
 1998 折り鶴 KBS
 2000 波 SBS
 2000 イヴのすべて MBC
 2001 美しき日々 SBS
 2003 死ぬほど好き SBS
 2003 男の香り MBC
 2004 火の鳥 MBC
 2005 春の日 SBS                             イメージ 7
 2005 変わった女、変わった男 KBS
 2007 タルジャの春 KBS
 2007 京城スキャンダル KBS
 2008 オンエアー SBS
 2008 強敵たち KBS
 2008 新ソウルトッペギ KBS
 2008 食客 SBS
 2009 シンデレラマン MBC
 2010 女を知らない SBS                         
 2011 私に嘘をついてみて SBS                     
 2011 明日が来れば SBS
 
 出演作一覧をみると2006年ごろから見たドラマが少ない。KBSはまだ比較的見ているのもあるが、大好きなパク・ウォンスクとイ・ギョンジンが精力的に出演しているのに、最近のドラマはあまり見る気がしない。1990年代の作品より視聴する機会は多いだろうが、まだ見ていない2000年前後の良いドラマを中心に見たいと思っている
 パク・ウォンスクとイ・ギョンジンに、イ・ヒョチュン、キム・チャンスク、イ・フィヒャンの名女優5人を配役したら、それだけで面白いドラマを作れると思います。