<美しい日本人>

妻はまだ寝ている

私は六時に起きて、お腹が空いてしょうがない

松屋に出かけた

六時半、店内には現場行く前の

若い職人達さんが五人。

ニッカポッカを履いて頭にはタオル

牛丼を食べ終わると急いで席を立つ

と同時に 口ぐちに「ごちそうさま」 と言った。

大きな声でびっくりした。

小学校で習った事だ、

父が 母が先生が社会が日本が

教えたのだ。

微分積分糞くらえ

「ごちそうさま」の一言に

素晴らしい光景に

涙が出た

私の思わず出た私の嗚咽の声を

味噌汁を飲んで

むせたように誤魔化した。

隣りの席には三十位の

度の強いメガネを掛けたOL

たれ眉で人の良さが顔に出ている。

日本人の顔だ

彼女が目玉焼き定食を食べ終わると

彼女もまた 「ごちそうさま」と言ったのだ。

衝撃を受けた。

二段腹の彼女,

美しく見えた

食べたら「ごちそうさま」と言うのだ。

久しく忘れていた礼儀だった

日本人の常識だった

日本共産党や日教組によって

貶められ、罵倒された、

悪い事をしたはずの日本

しかし「美しい日本」が

死に絶えたのでは無かった。

執拗な穿ちの傷つけにも

係わらず、その根底には

タオヤカな日本人の特性が

脈打っていたのだ。

マルクスは”日本の民族性”に負けたのだ。

日本を侮蔑する教育の前に

「民族の保護膜」があったのだ。

松屋の帰りは登校する小学生がいる

一人とぼとぼ。

ミニチュア人形みたい

以前 妻が言った言葉を思い出した

「日本は一人で学校に行っても

大丈夫なんだね

中国なら直ぐ 

さらわれるから

母が付いて行くよ」

いい国だね!」

また込み上げる物があったのを思い出した。

「一人で学校に行くのは当たり前だろ」

玄海灘を渡って来た野犬の群れ

慰安婦などと日本をおとしめる

共産党、日教組。

美しい日本人はまだ残っているのだ

今日 私も 「ごちそう様」と言った。

そしたら気持ちが良かった。

美しい職人OLさんたち。

彼等に教えられた 

今日はありがとう 新潟の松屋の片隅に

生きている普段着のニッポン

美しいニッポン 「ごちそうさま