宗教の定義(日本の祭祀) 川面凡児先生 | 魁!神社旅日記

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(一)神人合一より神人不二

 

宗教とは神人合一、神人不二の意義を表白したる祭祀的形式を云う。

 

即ち神より言えば、神が人をまねぎて合体したふのである。人より言えば、人が神に進み、

 

神に合し、神と一体たるので、言い換ふれば神人合一より神人不二に達するの意味形式を

 

称して宗教といふべきである。

 

人は常に神と相離れ相隔たり居ると思うが故に、相近よりて合一せんことを望む、

 

合一して見れば本来同一のもので二つあるものでない事を自覚する。即ち始めは神と人と

 

二つありと思うが故に神人合一と謂い、合一すれば二つあるものでなく、一つなるが故に

 

神人合一と謂うものである。

 

(二)日本の祭祀と神人合一

 

日本の祭祀は神人合一である。上天皇陛下一世一代の大嘗祭、四方拝、元始祭、新年祭、

 

祈年祭、年々の神嘗祭、新嘗祭を始めすべての祭が悉く神人合一でないものはない。

 

現人神としての天皇が神を祭り、神と合し、神と成りて神の心を政治に施すものなるが故に、

 

祭政一致、神人不二といふ。是れぞ世界に類なき日本伝統の信仰信念である。

 

(三)日本の神社と神人不二

 

日本の神社は神を祭り、神と合し、神と成りて神の御心を国民に告げ、氏子に告げ、

 

その氏子国民をして神のまま実生活に現はさしむるのである、故にこれを顕幽一致、

 

神人不二の生活という

 

(四)神の心と実生活

 

産土の神を祭り、氏の神を祭るのも亦同一で、神を祭り、神と合し、神の心を、実生活に

 

行い表すのである。産土の神の如く氏の神の如くこの村を守護し、この一族一村民を

 

守護する如く、その産土氏子たる身は又神の心をもってこの村民この一族を守護

 

しまつるのである

 

(「みいづ」(御稜威会会報)令和3年9月1日号より)