電車でイヤホンを耳につけてネットを見て、
飽きたら本を読む。自身のいつもの出勤風景。
本は良い。読んでいると段々と仕事モードになっていくから不思議だ。勉強や自己啓発以外にも、心の気分を移行させる何かがその本にはあるのかもしれない。
仕事、今日は何をするのだろう……………
スマホで日にちを確認し確信する。胸の真ん中を何かが握った。強い力で。
やってしまった。
やってしまったということに気づくのがとっても遅かったが…。
やってしまった。
なかなかないので再度、
やってしまった。
出勤先を間違えた。
その日は研修だから研修先に行くように、と、だいぶ前から言われていた。手帳にも書いた。
忘れていたし、手帳も見なかった。
格好も完全に私服。
紺のYシャツにニットのカーディガン、グレーのパンツ、紺のパンツ。
紺が好き。
しかし研修はスーツ。暗めの色に、白のYシャツ、指定されていた。
行き先を変えても間に合ったかもしれない。研修は開始時間が遅いから。しかし私服で行くのはいかがなものか。
「おはようございます」
「え、きみ、その格好はどうしたの」
「普通の出勤日と間違えて、途中で研修って気づいて、そのままこっち来ました」
「例の場所にも行くんだよ??!」
だめだ!例の場所は私服じゃだめ、絶対。
自分も許さない。他の人にも許してもらえない。却下。却下だ。
こうなったら…
しれっといつも通りに出勤するか、
「おはようございます」
「あれ、今日研修じゃなかったっけ?」
あわあわあわあわ、
「実は……斯く斯く然々(カクカクシカジカ)」
「もうしかたないけどさ、ね。」
冷たい眼差し。潰れそうな心臓。
「今日いることになったんですか、どうしようかな仕事用意してないなぁ、まぁ他の人と一緒にやってください」
「すいません」
迷惑。肩身も狭い。潰れそうな心臓。
ダメじゃないけど、正直に生きろってよく言うけど、なぜ正しいことだと思えないのだろうか。
電話をかけた。
あれ、声が聞こえない。
電波はあるのに。地下だからかな?
いや、電波はある。地上に行こうかな。
うろうろ、うろうろ。不審者とは心に問題がある人だろう。今の私がそうだ。
ってイヤホン着いてる。聞こえるわけないじゃない!
再電話。
「もしもし、……研修に向かってたんですが、気持ち悪くなってしまって、、」
「わかった、連絡しとくよ。今日はもう無理そうなの?」
「すいません。後日行くことは出来るんでしょうか」
「そりゃぁ全社員行かなきゃいけないからね」
その研修は会社にとってとても重要なのだ。私服なんてもっての外。忘れてたとか言ったらどうなることか、問題児、不良、逆賊、あるまじき者、そんなやつは来てくれるな。であろう。
「すいません明日は出てくるようにします」
「失礼します」
すいません。電話の優しいあなた。
これがこれだけが、このとき考えついた一番角が立たない方法でした。正直に言ったら、職場の連絡の不徹底とか、研修以外でも全員スーツ出勤厳守とか、大変なことになりかねない。
不健康へたれ野郎になることだけが、今の最善、そう思ったわけです。
ほんと申し訳ない。
人はなぜ忘れてしまうのだろう。
確認することすら忘れる。
いつも同じとおもう。
同じ日なんて無いのに。
ときにやってしまうのだろう。
なかなかないけど時々あるやってしまった経験。ある意味貴重な、この気持ち。
ここに綴ろう。
誰も見ないかもしれないけど、
この申し訳ない気持ち、胸の苦しい感覚、後悔。きっと大事なものだからここに置いておきます。
飽きたら本を読む。自身のいつもの出勤風景。
本は良い。読んでいると段々と仕事モードになっていくから不思議だ。勉強や自己啓発以外にも、心の気分を移行させる何かがその本にはあるのかもしれない。
仕事、今日は何をするのだろう……………
スマホで日にちを確認し確信する。胸の真ん中を何かが握った。強い力で。
やってしまった。
やってしまったということに気づくのがとっても遅かったが…。
やってしまった。
なかなかないので再度、
やってしまった。
出勤先を間違えた。
その日は研修だから研修先に行くように、と、だいぶ前から言われていた。手帳にも書いた。
忘れていたし、手帳も見なかった。
格好も完全に私服。
紺のYシャツにニットのカーディガン、グレーのパンツ、紺のパンツ。
紺が好き。
しかし研修はスーツ。暗めの色に、白のYシャツ、指定されていた。
行き先を変えても間に合ったかもしれない。研修は開始時間が遅いから。しかし私服で行くのはいかがなものか。
「おはようございます」
「え、きみ、その格好はどうしたの」
「普通の出勤日と間違えて、途中で研修って気づいて、そのままこっち来ました」
「例の場所にも行くんだよ??!」
だめだ!例の場所は私服じゃだめ、絶対。
自分も許さない。他の人にも許してもらえない。却下。却下だ。
こうなったら…
しれっといつも通りに出勤するか、
「おはようございます」
「あれ、今日研修じゃなかったっけ?」
あわあわあわあわ、
「実は……斯く斯く然々(カクカクシカジカ)」
「もうしかたないけどさ、ね。」
冷たい眼差し。潰れそうな心臓。
「今日いることになったんですか、どうしようかな仕事用意してないなぁ、まぁ他の人と一緒にやってください」
「すいません」
迷惑。肩身も狭い。潰れそうな心臓。
ダメじゃないけど、正直に生きろってよく言うけど、なぜ正しいことだと思えないのだろうか。
電話をかけた。
あれ、声が聞こえない。
電波はあるのに。地下だからかな?
いや、電波はある。地上に行こうかな。
うろうろ、うろうろ。不審者とは心に問題がある人だろう。今の私がそうだ。
ってイヤホン着いてる。聞こえるわけないじゃない!
再電話。
「もしもし、……研修に向かってたんですが、気持ち悪くなってしまって、、」
「わかった、連絡しとくよ。今日はもう無理そうなの?」
「すいません。後日行くことは出来るんでしょうか」
「そりゃぁ全社員行かなきゃいけないからね」
その研修は会社にとってとても重要なのだ。私服なんてもっての外。忘れてたとか言ったらどうなることか、問題児、不良、逆賊、あるまじき者、そんなやつは来てくれるな。であろう。
「すいません明日は出てくるようにします」
「失礼します」
すいません。電話の優しいあなた。
これがこれだけが、このとき考えついた一番角が立たない方法でした。正直に言ったら、職場の連絡の不徹底とか、研修以外でも全員スーツ出勤厳守とか、大変なことになりかねない。
不健康へたれ野郎になることだけが、今の最善、そう思ったわけです。
ほんと申し訳ない。
人はなぜ忘れてしまうのだろう。
確認することすら忘れる。
いつも同じとおもう。
同じ日なんて無いのに。
ときにやってしまうのだろう。
なかなかないけど時々あるやってしまった経験。ある意味貴重な、この気持ち。
ここに綴ろう。
誰も見ないかもしれないけど、
この申し訳ない気持ち、胸の苦しい感覚、後悔。きっと大事なものだからここに置いておきます。