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「はー・・・」来ないとはわかっているのに何度もスマホの電源をつけたり、消したり。新着メッセージが来ても、私が望んでいる相手からの返信は一向にナシ。〈やっぱ花火見に行きたい!〉私の空振りかぁ。メッセージの終わりがこれってどうなの。人生で初めて自分からいったのに挫折したらきっともう二度と立ち直れないような気がして、この宙ぶらりんの不安感がつらい。未読無視されてるともう返さなくてもいいから読んでくれ、とさえ祈りだしてしまう始末だ。「やっぱ脈ナシかなぁ」ぽつり、本音が思わず漏れてしまった。悲しい一言が賑やかなこの空間に吸い込まれていく。『お待たせ』「あ、岡田さん」トレーにスコーンと2つ、コーヒーを乗せた岡田さんを見て、なぜか画面を裏返してしまった。この店が売りにしているという挽きたてのコーヒーの香ばしい香りがゆるりと鼻腔をくすぐった。仕事の合間に休憩で度々利用するこのカフェは岡田さんのお気に入りで、どれが飲みたいか、よりも自分のお勧めを飲んで欲しいらしく、私は大人しく席取りをする。(あ、美味しい)美味しいものはどんな心理状況にあってもするりと心の隙間に入り込んでしまうのはなぜなのだろう。『どしたの?浮かない顔して』ませた顔してコーヒーを味わっていたつもりだったのに、未読無視の悲しさはぬぐい切れてなかったみたい。「んー気になってる人から返信が返ってこないんです」年上の岡田さんに隠し事はできないのだ。諦め半分、聞いてほしいの半分で正直に話してみる。ううん、やっぱ聞いてほしいの7割。『返信が返ってこないの?』「いやというかもう既読すらつかないです。未読無視」『メッセージ送ってからどれくらい経つの?』「もう5日です、ほら」もう説明するより見せたほうが早かろうと思い、トーク画面を表示し、スマホを岡田さんに託す。『上まで見ていい?』「どうぞ。もう全部見て判断して下さい」『わかった』そういうと岡田さんは真剣な表情で画面をスクロールしだした。私はこの間にアイスが溶けて薄まってしまいそうなコーヒーを飲み干す。岡田さんのコップから垂れる水滴を見ながら、皿に盛られたスコーンに手を伸ばす。美味しい。やっぱりなんだかんだプレーンが最高。『ありがと』一通りのくだりを読み終わったらしい岡田さんがこちら側にスマホを向けたので、スコーンだらけの手で受け取る。また裏返して、テーブルの隅に追いやった。心の中であなたに罪はないのにごめんね、と思うけれどなにせ今の私の不安定な精神状態の根源がこれだからしょうがない。「感想をお願いします」『正直言うけど、脈はないと思う』「ソウデスヨネ・・・」わかってはいたけれどこうはっきり言われてしまうとやっぱりダメージは免れない。『見た感じずっと友達として接してきたのに2人で花火行こうって言われて戸惑ってるのかもね。もしくは本当に不精か。』「はぁ、やっぱりいきなりすぎたのかなぁ」私を気遣う優しい口調で、でも思っていることを端的に述べてくれる。なんて優しい人なんだろう。いつもこのふわふわの優しさに甘えて、こんなプライベートで岡田さんにはどうでもいいようなことを話してしまうから私は本当にたちが悪い。『でも**さんは可愛い、からどんな男でも押して押して押しまくれば落ちるとは思うし、待ってみるのもありだし、切り替えて忘れるのもありだと思うよ』こんな私のどうしようもないような恋愛話に真剣に付き合ってくれている岡田さんの優しさが嬉しくて、その真剣な顔を思わず見つめてしまった。(改めてみると普通に整いすぎてるんだよなぁ)『そのもう一つのやつ、あげる。美味しそうに食べてたから』残っていたコーヒーを飲むために再度、ストローを咥えなおした岡田さんに今日一体何度目か、心臓が跳ねるのを感じながらふわふわに甘いスコーンをもう一つ、ありがたく頂くことにした。
世の中には2種類の人間がいる。「はいっどうぞ!」「おっ、ありがとう。本当に気が利くね」あの子みたいにうまく立ち回れる要領のいい人間と、私のようなそうでない人間。そのお茶、私が入れたのにな。あたかも自分の手柄みたいにみんなに配っちゃってさ。心の中に黒い雲が広がっていく。世の中は不公平と理不尽で溢れている。要領のいい人間が得をする。理屈ではそんなのおかしい、そんなのただの綺麗ごとだ。「はぁ・・・」今日も私は黙ってみてるだけ。こんな気持ちになるくらいならあの子みたいにふるまえたらどんなに楽なんだろう。『お茶、ありがとね』「え?」振り返ると壁に寄りかかってこちらを見る三宅さんがいた。『だって淹れてくれたの、**さんでしょ。』右手に持った湯呑を揺らしておかしそうに笑った。何で知ってるんですか、そういいたかったけど、なぜだかその言葉は喉につっかえて、出てこなかった。「そう、ですけど、、」『あのさぁ、俺思うんだけど』「はい」心なしか真剣で、それでいてどことなくゆるりとした三宅さんの雰囲気に気圧される。なんて言われるんだろう。私の中の嫌な塊に気づいたのかな。一瞬の沈黙なのに、ぐるぐると考えてしまって、両手を膝の上でぎゅっと握り合わせた。『ああいう風に見える気配りができる子っていくらでもいるじゃない?でも**ちゃんみたいに見えない、人に気づかれない気配りができる子って中々いないんじゃないかなー、って』私の隣に座って湯呑を傾けた。綺麗な横顔から、尖った喉仏から、目が離せない。『だってそういうのって損じゃんね、誰かに気づいてもらえることなんてないかもしれない。無駄になるかもしれない』そうでしょ?そう言って傾けた顔とともにサラサラの髪がきれいな顔を覆う。どこか遠くを見つめていたその綺麗な目に見つめられて、その色のやさしさに気づいて、呼吸の仕方を忘れてしまった。『俺はそういうの、すっごくいいと思うし尊敬するけどね』お茶ありがと、そういって立ち上がって給湯室に入っていった三宅さんの背中を見ながら、湧き上がってくるこの感情について、もう少しここで、考えていたい。_________________とてもお久しぶりの更新になってしまいました、、、TTなんかこの話については書くのが恥ずかしいので書けません。。。(笑)皆様いかがお過ごしでしょうか?アルバム楽しみですね^^浅菜゜
Can't get enough フル、初出しありましたね~~~新曲発売への期待が高まりますtwitterで歌詞の聞き取りが困難だと見たので久々に歌詞書き出しやってみましたfAKEぶり、、一応帰国子女なので英語は得意な方なんですがやっぱり雑音入ってると聞き取れない部分もあるな~~早く歌詞が欲しい!とますます気になりました(笑)聞き取れなかったところ、間違ってるんだろうなと思うところ(そう聞こえたけど文法的に怪しい部分)多々ありますがどうぞCan't get enough /V6君はもう行くだけ follow way 吸い込まれていくBeautiful eyes いつまでも glowingI wanna looking at you 限られた時間の中でI wish for you to stay, leave it on a bedあともう少しだけ焦らさずにShow me everythingShow me everything *攻めて攻められる sweet so 駆け引きはなくしても楽しめるはずのrave on Yeah,yeah..そんな君を今でも俺を狂わせるほどやめられないmy addiction Yeah Yeah何故ならI can't get enough get enough get enough of you babe 誰も知らない一面を見せたらyou are Get enough get enough get enough of me babe 俺に身を任せてずっとstay with me xxx 言葉では伝えられないぐらいYou keep taking all my breath away I can't get enough get enough get enough of you babe 心を揺さぶられてI can't get enough of you*触れた手と手でsparkするI get it hold (hard?) with you 君しか見えなくなるI can't live without you no,no...何もかも忘れて今だけを感じてxxxxuh 隠し事はなくして俺に Show me everythingcuz baby I can't get enough of beauty Get enough get enough get enough of me babe 物足りないと感じる側にいないと you areGet enough get enough get enough of me babe どこでも連れてくよ so follow xxx meYou keep taking all my breath away言葉では伝えられないぐらいI can't get enough get enough get enough of you babe 心を満たすまではI can't get enough of you *繰り返しもしここが違う!というのがありましたら訂正コメントなどいただけると嬉しいですではまたの更新で( ˘ω˘)浅菜゜
春が近いというのに、空は厚い雲で覆われていた。長い長い渡り廊下の向こう、一番広い座敷に彼はいる。近づいていくにつれ、頬杖をついて憂鬱そうな空を見上げている様子が明瞭になっていく。遠目から見たその表情は、空の色にも負けず劣らず無機質で、何故だか心がキュッとおかしな音を立てた。「岡田様がいらっしゃいました」見世番の人がかけた声に、ゆっくりとした動作で首をこちらに傾けた。嗚呼、この人は美しいのだ。気怠気にこちらを見つめる目は艶やかで、赤く濡れた唇は甘美な色をしている。『オカダ?何?また来たの?』「うん。おはよう」『おはよ。』憎まれ口を叩く癖にほころぶような笑顔で俺を出迎えるあたり、この人は難しい。俺と確認した瞬間に優しくなる目元は確信犯なのだろうか。そんなことはどうでもいい。朝じゃないのにおはよう、というのは俺たちの間での暗黙のルールみたいなものだ。いつ来ても時間は変わらず、いつまでも時計の針は進まない。年月が過ぎても彼の見た目が全く変わらないことも相まって、まるで御伽噺の中にいるかのような錯覚に陥ってしまうのだけれど。(ん?)足を踏み入れた部屋の、空気がいつもとは何かが違う気がした。『しょーがないなぁ。座って。』促されるまま、座布団に腰を下ろす。(あ、)先ほどから感じていた違和感の原因は彼が手に持っていた煙管(キセル)だった。漂う苦さは、この人とは合わないような気がした。でもなぜ煙管など持っているのだろうか。彼はこの手の物はおろか、酒すらまともに飲めないはずなのに。視線に気づいたのか、ふいに持っていた煙管の灰を落とした。「なんで煙管なんか持ってるの」『んー?いや、吸えたらかっこいいかなって』「吸えたの?」『苦くて無理だった。』確かめてみる?と妖しげな笑みを浮かべながら近づいてきた彼は、いつも通り俺の膝の上に乗る。俺の首に回される両腕に、右腕で彼の腰を引き寄せた。『ん・・・』そっと触れるように唇が合わさって、隙間から侵入してきた舌が歯列をなぞる様に動いていく。苦みがジワジワと俺の口内いっぱいに伝わってきて、思わず顔をしかめた。『ね?』しかめっ面の俺を見て、顔を離した彼はおかしそうに笑った。垂れた髪をかき上げて、こちらを見た時に気づいた。「それ」『ああ。着てみた。似合ってるでしょ?』自信たっぷりにそう言った彼が身に着けているのは俺が送った着物だった。似合ってる?ではなく似合ってるでしょ?というあたりさすがで、そしてその言葉は正しい。濃紺の着物に、臙脂色の羽織。帯は羽織と同じく臙脂で、羽織には花々が美しく繊細に描かれている。やっぱり見立ては正しかった、と自分自身に感心してしまう程にしっくり来ていた。控えめさと派手さが共存することによって彼の儚げでつかめない魅力が最大限に強調されるのだ。結局のところ、美しい人は何を纏っても美しい。それに尽きる。『この色好き。一年中着れそう。』「良かった」俺の膝の上で寝転んだ彼の髪をそっと梳いた。手から零れ落ちるその感覚に少し不安を覚えてしまうのは、彼が纏う儚さのせいか。『もっと』「はいはい」甘えたような声でそう言って、伏せたまつ毛が長い。『もうすぐ、春だね』もう一度空を見上げた彼の表情からは何も読み取れない。春だね、と言った彼の言葉とは裏腹に、相変わらず空は曇っていた。お題配布元「確かに恋だった」___________________________________健くんが男妾だったら、という何とも言えないぶっ飛んだ設定です。和装の健くんを見てると何故かこういう妄想にたどり着いてしまいます。。健くんなら相手の懐に容易く入ってあっという間に虜にしてしまう、そんな魔性の人気者になるんだろうな~~なんて妄想が止まりません笑好評だったら続きを書こうかな~と思ってます^^浅菜゜
(今回のブログは楽しくないことを綴っていますので、苦手な方はこのままブラウザバックしていただければと思います。この記事は後々削除するかもしれません。)6年間サイトを運営してきましたが、去年は特に近年稀に見る更新率の高さだったと思います。(笑)しかしそれと比例するようになぜか去年から批判と言いますか、非難めいたメッセージを度々受け取るようになりました。(AmebaではなくLyzeの方です)それまで一度もそういったことがなかったのは、私が読者様に恵まれていたからなのだな、と気付かされました。同時に、匿名の影に隠れ、心ない言葉、棘のある口調でメッセージを送ってくる見えない相手に困惑し、思った以上にダメージを受けていることにビックリしました。私の不手際でサイトの機能がうまく管理できていなかったことが発端だったとは思うのですが、それとは関係ない、ただ私個人を非難したいだけのようなコメントも受け取るようになったので、そういった理由でLyzeの方のコメント機能を少しの間閉じさせて頂いていました。ネットの匿名性はなんのためにあるのでしょうか?匿名性を盾に人を攻撃しても良いのでしょうか?例えボタン一つで発信できたとしても、もう一度その言葉が適切か、自分が受け取って気持ちのいいものか考えてから。それができないのであれば、ネット使用を今一度考えて頂きたいのです。世の中色んな事を思う方がいらっしゃいます。私はその全ての方が納得するように事を運ぶのは無理だと考えています。言葉は人を感動させることができます。しかし使いようによっては何より鋭利な凶器となります。言葉は、重みです。例えあなたの何気ない一言だったとしても。楽しくない話をごめんなさい。(駄作品ですが)書き手として、言葉を大切にするものとして、去年からしばらくこんな風に思考を巡らせていて、時々更新が途絶えてしまう訳をお話したいと思いました。もちろんこれらの人は少数で、特にアメーバでは受け取るメッセージの全ては小説に対する温かい応援コメントです。いつも支えて下さる皆様には感謝しかありません。いつも温かいメッセージを下さる皆様、ありがとうございます。このループから抜け出すのにもう少し時間がかかってしまいそうですが、また更新させて下さい。浅菜゜
"All I want for Christmas is you"私がクリスマスに欲しいのはあなただけ____そんな少し稚拙なフレーズが愛おしくなるこの季節。吐く息が白い。手袋をしているのにかじかむ指先。それでも、私はクリスマスが好きだ。もしかしたら自分の誕生日より好きかもしれない。私は厳密には仏教徒だし、キリストの誕生日とか気にしないけれど、なんて言うのかこの無条件な多幸感が好きなのだ。街中がキラキラ輝いて、色づいて、楽し気な音楽が流れているこの季節が。サンタなんて本当はいないのだろう。でも私はサンタがいると信じている。信じたい。(せめて24日か25日のどっちか1日だけでも一緒に入れたらよかったのに)今日は12月24日。最早イブは過ぎ去ろうとしている。去年クリスマスに丸々お仕事だった彼はこの季節毎年忙しい。ので、彼が何も言ってこない限り何もない。誘えない。私のわがままで振り回せない。友人は皆大抵彼氏がいるし、それになんとなく暗黙の了解で誘っていない。もしかしたら彼と過ごせるかもしれない、クリスマス。可能性が1パーセントでも残っている内はまだ、手放したくない。そう思って買ったブッシュドノエルケーキが私の手に下がったまま揺れている。(サンタさん)本当にいるなら、彼と一緒に過ごせるクリスマスを、私に下さい。(なんてね)1人でもイブだし、可愛いケーキ買ったし、家でのんびり映画でも見ようかな。見つめていたイルミネーションに背を向けて、駅の方向へと足を踏み出す。「ん」カバンに入ったスマホが震える気配を感じて、取り出した。(健くん・・・?)もしかして。淡い期待が胸の中で弾む。「はい」『今から来れる?』「え、うん?」『××駅の時計台の下ね!』ピッ慌ただしく切られた電話を耳から離して、再び駅の方面に歩き出した。淡い期待はシュワシュワと何かに変わり始めていた。______________________________________『あっ、来た来た!早く早く!』ベンチに座っていた健くんは、私を見つけるなり”こっち!”と誘導するように手を振った。「何かあるの?」『ふふ、秘密』駆け寄って、隣に腰かけた私が訪ねても”いいから”と教えてくれない。チラ、と時計を見る仕草から察するに何か始まるのだろうか?と思ったとき。『始まった!』「わ、」広場の大きな時計の長い針がちょうど上を向き、健くんが声を上げた瞬間、広場に設置されたクリスマスツリーに施されていたイルミネーションが点灯していく。ツリーのてっぺんに輝く星の装飾から、下に下にと光が広がっていく。「綺麗・・・!」『でしょ?』得意げに言う健くんの顔も、輝いている。「うん・・・」(ありがとうございます、)キラキラと輝くクリスマスツリーを信じられない気持ちで眺めながら、この奇跡をくれたサンタさんに感謝した。『間に合って良かった』「本当だね」いつも通る道でもイルミネーションは見るけれど、やっぱり好きな人と見るのでは違う。健くんが言った”間に合った”の意味がイルミネーションがつく時間のことを言っていたのだと思ったら、健くんは違うよ、と言って『**に会いたかった』優しく微笑んだ。『俺のこと、待ってたでしょ?』「・・・うん」自信たっぷりに、そう言う健くんは今日も健くんで。(なんでわかっちゃうのかなぁ)ほんの少し前まで、一人震えながら煌びやかな街を歩いていたのに。”会いたい”そう願った私の思いが彼に届いたのなら、何だか少し恥ずかしいけれど。(何だか、嬉しい)『あ、そうだ』「なに?」『はい、これクリスマスプレゼント』「え?私に?」渡された紙袋に入っていたのは、シックな黒のボックス。『開けてよ』早く、と急かされて包装を少し雑に解く。「か、可愛い・・・!」ボックスの中に収まっていたのは色とりどりの花たちが詰め込まれたクリアなガラスドーム。オールドピンクの薔薇を中心に、全体的にはピンク系で纏まっているけれど、オレンジのカーネーションや少しくすんだパープルの紫陽花が入っていたりして、甘すぎずしっとりとした仕上がりになっている。何よりもそれがガラスドームに詰め込まれているのがものすごく可愛いのだ。『でしょ?』可愛い、可愛いばかりを繰り返して喜ぶ私に得意げにそう言った健くんだけど、その耳が少し赤くなっていることに私は気づいていた。プレゼントって親しい人の間でも渡すとき緊張するものだ。喜んでもらえるかな、っていっぺんにプレッシャーが押し寄せてきて。私はプレゼントを選んでいる時間にこそ、プレゼントをする意義があるのだと思っている。私のことを想って、考えて、選んだ時間だけは私が健くんの思考を独り占めできる時間。こんなことを考えて、舞い上がってしまう私はやっぱり溺れている、のだろうか。(それでもいいかな)だって、私はこんなにも幸せだから。『それさ、ブリザードフラワーなんだよ』「ブリザードフラワー?」『そ。特別な加工がしてあるから半永久的にこのまんまなんだってさ』健くんの言葉にもう一度ドームの中の花たちを見ると、どれも色鮮やかで瑞々しい。イルミネーションに照らされて、輝いている。『いつまでも瑞々しく枯れない・・・この意味、わかる?』珍しく真面目な顔で囁いた健くんの唇が静かに振ってきた。ぬるい体温が重ねられて。その温もりを感じたのもつかの間、一瞬で離れた唇が名残惜しくて健くんの方を見ようとしたのに抱き寄せられて、叶わなかった。「く、苦しい・・・」『うるさい、』私を苦しいくらいに抱きしめるその腕の隙間から、依然として赤いままの健くんの耳が見えた。(嗚呼、)好き、じゃ足りないこの気持ち。言葉なんて不自由なものでは形容できないよ。こんな風に感じられる人と出会えた奇跡に包まれて、やっぱり、幸せだ。『あ、ケーキ買った?』「ケーキ?うん、まあ・・・」唐突な問いかけに買ったケーキの袋を掲げて見せる。『合格!俺んちで一緒に食べよ』「・・・うん」何だか照れ臭くなってしまった空気を取り払うかのように、少し大げさにはしゃいでるのが何だか可愛くて。『何?今の間!合格取り消すよ?』少しの間が気に入らなかったのか、頬を膨らませる健くん。「その合否なんなの!?」一年に一度きりの夜が更けていく。大好きな人がいて、綺麗な花と美味しいケーキがある最高のクリスマス。遠くでなるクリスマスソングを聞きながら、魔法にかかったような、キラキラしたこの夜がいつまでも消えないで欲しいと願うのは贅沢なことだろうか。真冬の夜空はすっきりときれいで、何もかもが輝いていた。____________________________________________________________メリークリスマス!!!何があるわけでもないけどクリスマスが大好きな浅菜です笑この前http://ameblo.jp/kara1136/entry-12218403024.htmlで准くんとイルミネーション見に行ったのに凝りません。イルミネーション大好きなので。笑クリスマス小説は3年?4年?ぶりとかなんですね、見返して自分でもびっくりしました私的にリングとかネックレスって少し定番すぎるのかなー、と思って大好きな花にしてみました^^花は好きなんですけど枯れる瞬間が悲しかったりするのでブリザードフラワーでクリスマスってなんで2日しかないんでしょうね・・・(1日遅れのアップは致命傷)皆さんもよいクリスマスを^^浅菜゜
どうかよろしく。(①http://ameblo.jp/kara1136/entry-12120260902.html)(②http://ameblo.jp/kara1136/entry-12120831044.html)の続編ですが、この話単体だけでも大丈夫な構成になっています*どうかよろしく。の続編ですが、この話単体だけでも大丈夫な構成になっています*****「あー・・・買いすぎちゃった」私にはどうも、ストレスを感じてたりする時に物を買いすぎる癖がある。(それとも妊娠してるせい?)とりあえず、これでしばらく外にでなくていいか。食べて、それから考えよう。子供のことも、健のことも、仕事のことも。そんなことを思いながら、鍵を開けようとしたら。(あれ、開いてる・・・)そう思ったのとほぼ同時くらいに、奥からドタドタ走ってくる足音が聞こえて『**!!!』家の中から健が出てきた。(え?)「健、え?なんで?」『あんな風に電話切られたら何かあったのかな、って心配にならない?』「ごめんなさい・・・」いつ帰ってきたのだろうか。着ている服は外行きだし、髪型も崩れてない。それにしても、今日は仕事で明日の朝帰ってくると聞いたのに。『まぁ電話かけた時はもう新幹線に乗る時だったから。元々帰ってくるつもりだったし。』「え?」健は私が巡らせていた思考を読み取るかのように、そう言った。『だって**ここ最近ずっと体調悪かったから。食欲ないのに昨日も吐いてたしさぁ』俺が気付かないわけないでしょ、とため息を吐く。(やっぱり、気づいてたんだ)『俺のいないところ泣かないでよ。苦労も心配も、そんなの気にならないくらい笑顔でくるんであげるって約束したじゃん。』「ごめんなさい・・・」責めるようだけど、言葉の端々に私への気遣いが感じ取れる。こんなに心配してくれてたなんて。させてたなんて。申し訳ないやら情けないやらでうつむいた。『・・・で?隠し事はアレ?』いじけたような口調で、病院から持って帰ってきて机の上に置いたままになっていたマタニティ本を指さした。「あ。」病院から帰ってきてそのままにしておくなんて。隠そうとしてたはずなのに、詰めが甘い。『**の体調不良のことイノハラくんに相談してみたんだ。そしたらそうじゃないかって。』「ごめん…」井ノ原さんにまで迷惑をかけてたなんて。ますます顔をうつむかせるしかない。『で?』「え?」健の問いかけにうつむかせていた顔を上げる。『今何週間なの』「あ、8週目・・・」今度は健の口が閉ざされた。やっぱり、混乱するよね。(黙ってたし・・・。)「ごめ・・・」『やった』数秒間が永遠とも感じられるような沈黙に耐えられず、思わず謝ろうとしたら健くんが小さくつぶやいた。「え?」『やった、**、すごい』「え?」『すごいじゃん、ねぇ』健くんはすごい、すごいと繰り返して目をキラキラさせた。なんだかそんな健を見ていたら、色々考えてしまったことがバカバカしく思えた。(何を私悩んでたんだろう)1人でうじうじ考えたりして。間違えない答えは、こんなにも側にあったのに。『待って』「ん?」すごいすごい、と喜んでいた健が急に声色を変えた。ゆっくりと私の方を向いた顔が何だか怖い。『もしかしてだけど・・・こんな荷物抱えて、歩いて帰ってきたの?』「うん・・・途中バス乗ったけど」『バカなの!?転んだらどうすんの!』今度はものすごい剣幕で怒りだした。今日は喜怒哀楽のスイッチの切り替え激しいなぁ。トホホ。「ごめんなさい・・・」『家具も丸いのに取り替えて、マット敷いて段差埋めよう。それと・・・』「ちょ、ちょ」何だかものすごい勢いで話が進んでいる。『やるからには徹底的にやる。異論は認めないからね!』「ふ、」『なんで笑うの』「だって」丸い家具とか、段差を無くすとか、知識がなかったらきっと出てこないものだ。私のわずかな体調の変化を感じて、私の知らないところで勉強していたのかと思うと愛しすぎて。真剣に怒ってくれている顔さえも、可愛いなんて思ってしまうのは、不謹慎だろうか。ふとした瞬間に与えられる幸せを握りしめて、離さないようにしよう。大好きな人が灯してくれた、この小さな命を大切にしていこう。「幸せになろうね」『勿論。幸せになる以外になにがあるの?』そう言って自信たっぷりに微笑んだ健くんに、確かに明るい未来が透けて見えた気がした。_______________________アップが遅れました~~TTクリスマス小説企画しているので楽しみにしていてください^^浅菜゜
どうかよろしく。(①http://ameblo.jp/kara1136/entry-12120260902.html)(②http://ameblo.jp/kara1136/entry-12120831044.html)の続編ですが、この話単体だけでも大丈夫な構成になっています*「来ない・・・」遅い。いくらなんでも遅すぎる。「1カ月も来ないのは、さすがに検査した方がいいかも・・・」生理予定日を管理してくれているアプリのカレンダー片手にため息をついた。カレンダーが示している通りそろそろ来なければいけないはずの生理が、こない。最近思うようにご飯が喉を通らないからか、体調も優れない。ご飯が喉を通らないのに、少し前からほぼ毎日吐き気がひどくて、今日はついに会社を休んでしまった。浮上している疑惑をできるだけ考えないようにしてきたけど、もう無理だ。「あてはまりすぎてるんだよなぁ・・・」ネットで検索した妊娠初期条件に当てはまりすぎて、もう無視できなくなってしまった。(妊娠じゃなかったとしても生理不順は今後のことに影響してくるだろうし)そう言い聞かせて、重い腰を上げた。******『三宅さん。診察室までどうぞ。』『三宅**さん、』「あっ、あ、すみません、今行きます」まだ聞きなれないその名前に反応が遅れてしまった。(三宅さん、か)”名字もお揃いにしよーよ”ふと、そう言ってくれた健の笑顔を思い出した。えもしれない気持ちがせりあがってきて、心の中でシュワシュワ弾けた。*****"妊娠してますね。おめでとうございます。妊娠8週目ですね。今はまだ不安定なので気を付けて生活をしてくださいね。"先生が言った言葉が、繰り返し繰り返し脳内再生されて、先生の笑顔がやけに心に焼き付いた。「にん、しん・・・」どうやって帰ってきたんだろう。先生のその言葉を聞いてから頭が一瞬真っ白になってしまった。健は今日舞台で地方に出張してるから帰ってこない。なぜだかわからないけれど、健と会わなくて良いことにホッとしている自分がいた。急なこと過ぎて私だけではどうすればいいのかわからなくて、困惑してしまっている。「どうしよう・・・」ついこの間婚姻届けを出したばかりで、挙式も済んでないのに。仕事だってあるのに。やり始めたばっかりの大きなプロジェクトは?8週間って、あとどれくらいで生まれるの?そもそも健の仕事に支障が出ないんだろうか?芸能人、ましてやアイドルは人気商売だし、結婚した時以上に色々大変なことが出てくるかもしれない。子どもなんてまだまだ先のことだと思ってたのに。ソファーにバッグを放り投げて、そのまま脱力して床に座り込んだ。「どうすればいいの・・・」”考えて見て。俺とこのまま一緒にいる10年後、20年後、その先も。”そう、健がプロポーズしてくれた時に行ってくれた言葉に、どんな風に年を重ねて、どんなことが起こるかなとか。多分子供ができたら健みたいに可愛いのかなとか。想像したことは全て幸せそうだけど、途方もなくて、まだまだ先の未来だって思ってたのに。幸せだと思ってないわけじゃない。お腹の中にいるのは間違いなく健の子供だし、なんか不思議な感じだけど、幸せだとボンヤリ思う。だけど、急すぎてなのか心が追い付いてないのか、分からないけど不安で、泣きたい気持ちになった。(健の舞台始まったばっかだし・・・)心配かけるわけにはいかない。それでなくても敏感な健は、最近私の体調が優れないことに気づいていて、今日の朝も”何かあったらぜっったい連絡してよね!”と念を押して出かけて行ったくらいだ。「あ」健のことばかり考えていたからか、着信が来た。健だけに設定している着信音が、ガランとしたリビングに響く。(でなきゃ)『**?今何してた?』「えーっと今は・・・」今朝と変わらない、健の様子に少しホッとして、何をしたか聞かれて少し焦ってしまう。『今は?』「テレビ、見てたよ。ドラマ。」『ドラマなんか見てたっけ?なんのドラマ?』「んーと、ほとんど寝ちゃってたから忘れちゃった」何で泣けてくるの。健の声聞いただけなのに。(ダメ、ダメ・・・)『どした?最近調子悪いみたいだよ。病院行った?』「ん、だいじょ、ぶ」心配なんかかけたらダメなのに。『ホント?なんか声、泣いてるみたいだけど』「な、何でもないから大丈夫!夕飯つくらないと。」『あのさ、』「じゃあね!」「あーあ・・・」なにやってるんだろう。ダメダメだ。心配かけたくない。迷惑かけたくない。「はぁ・・・」(夕飯なんかつくりたくない)それでも、自分が妊娠しているとわかった今、何も食べないわけにはいかないと思った。「せめて、なんか食べるもの買いに行かなきゃ・・・」すぐ行かないと外に出るのが億劫になっちゃいそうだったから、とりあえず財布とルームキーだけ掴んで家を後にした。****どうかよろしく。(①http://ameblo.jp/kara1136/entry-12120260902.html)(②http://ameblo.jp/kara1136/entry-12120831044.html)の続編です。あれから約一年ほど、続編を書くにあたり見直してみて月日が経つのは早いなぁとしみじみと感じました。(いつも言ってますかね笑)この続編は10月の頭位に書き始めたので、図らずも結婚ネタです。他のVクラさんのブログやtwitterでもお見掛けしましたが、ナガノくんの結婚、嬉しいけれどやっぱり寂しい、という方も多々おられるようですね。私も正直なところまだすこーし、複雑な気持ちです。(散々おめでとう!って言ってた気持ちも勿論嘘じゃないです)自担だったら尚更、どう反応していいか正直私も分からないと思います。アイドルの前に、一人の男性として幸せを掴んでほしいと、手放しで思えるほど私はまだまだ大人にはなれてないみたいです。。笑皆様がハッピーになれるように私の小説が少しでも役立てればいいなぁと思います。(最近ラブセンロスがまた襲ってきて寂しいです笑)浅菜゜
「んん・・・」格闘し続けること早5分。もう、諦めた方がいいのだろうか。このビンを開けるのを。(あと隠し味に蜂蜜を少し垂らしたら完成なのに・・・!)使っていたチューブ型の蜂蜜が切れたから、新しく蜂蜜を買いに行ったらオーガニックのものが目に付くところに置いてあったので買ってみたのはいいものの。(オーガニック、恐るべし・・・)ビンの中に空気が入らないようにしっっかり密閉されていて、蓋がびくともしないのだ。体にいいかと思って買ってきたけど、これじゃちょっとなぁ。いや、別にオーガニックが悪いわけではないのか?途方に暮れていたら、玄関のロックが開く音がした。「あ、お帰り」程なくしてリビングに姿を現したナガノマン。今日も今日とて柔らかな笑みをたたえて、仕事の疲れなど微塵も見受けられない。『ん~いい匂いだね。今日の夕飯何かな』「あとちょっとでできるんだけど・・・開かなくて」私が蜂蜜の瓶を顔をしかめてひねる仕草をすると、『貸してみて』スッ、と私の手から瓶をとったナガノマンは赤子の手をひねるが如くいとも簡単に開けてしまった。私の数分間の格闘とは一体。『はい』ニコニコしながら渡してくれるけど内心複雑だ。普段フェミニンな彼が、こういう風に私にできないところをやってくれちゃうところを見ると中々にキュンとする。これがギャップ萌えとかいうやつだろうか。『ん、甘くて美味しいね、この蜂蜜』ナガノマンが蓋を開けた時に指に付着したのであろう蜂蜜をペロッと舐めて、微笑んだ。「う、うん・・・」蜂蜜を舐めとったその舌がなぜか露骨に艶めかしくて。『どうしたの?』不意打ちにスウィートは、ズルい。___________________________たまには小説と言えないようなちょっとした小話もいいかな、と。浅菜゜
~ベストアーティスト生放送終了後~快「長野くんほんとおめでとう~~ッ、いや~めでたいな~めでたいッ!」博「いやー本当にありがとう。こんな風にみんなに祝ってもらえるなんてさ、嬉しいよ、お尻触るのヤメテ」准「ここ最近ナガノくんが俺に冷たかった理由・・・」健「オカダ小声でネチネチうるさいよ、そもそもにして長野くんは俺のだったの!」博「だからお尻」剛「いや、坂本くんのでしょ」昌「うっ・・・」剛「ま~た泣いてんのかよ、しゃーねぇなぁ」准「俺のやん・・・なぁ、ナガノく~ん」博「ごめんね、俺ここにいる誰のものでもないよ、そしてお尻」_________________________長野くん改めて結婚おめでとう!ただのグダグダな妄想失礼しました。岡田くんが長野くんにべったりなので大好きなのでこれからも見れたらなぁ、と思います(笑)
バン!!!なんて形容するには生易しいくらいのけたたましい音と共にリビングのドアがぶっ壊れたけど、私は動じない。『あー・・・またやっちまった』「毎回毎回バカなんじゃないの」チラリ、とその声の方を見て呆れる。やってしまったー、と困った子供のような表情までいつもと同じだ。『るせー、大体これ壊れやすすぎなんだよ』少々忌々し気に、つい先ほど自分で破壊したドアを踏み越えて部屋に入ってくる。頭には角。口には尖った牙。爪は鋭く長く。どこからどう見ても人外(まぁ明らかに鬼、)にしか見えない剛は、私のボディーガード兼、恋人様。踏みつけているドア・・・ドアというより、もはや、木の屑だ。足元に転がったドアの破片を眺めながら、一つため息をつく。つい一週間前に直ったばかりのドアが塵と化すこの光景を見るのは慣れている。修理代はもちろん剛持ちだ。「勘弁してよ、ついこの間直してもらったばっかなのに・・・まぁ佐竹さんは嫌な顔せずにやってくれるんだけど」佐竹さんというのは父の知人で、何でもオールマイティにできる大工さんだ。私の事情が事情なので、幼い頃からお世話になっていて、今更遠慮などない仲といえばそうなんだけれど。剛のことも知っていて、だから「またかー」なんてニコニコして笑うのだけれど、一週間に一回のペースでドアが壊れるのを日常になどさせない。『じゃーいいじゃねぇか。今度は頑丈なのにしろ』「家主の私が開けられないような鉄のドアはごめんです」”頑丈なドア” というのはきっと前々から言っている鉄製のドアのことだろう。それにもし重さで床が抜けたらどうするんだ、冗談じゃあない。『ホント、人間ってどうもこう非力なんだか』「うるさいよ馬鹿力・・・って剛」ちぇ、と口を尖らせた剛の手を見て固まる私。なに、それは。『んだよ』「どうしたのその傷。珍しいじゃん」『あー・・、まぁちょっとな。すぐ治る』バツ悪そうに言って、サっと素早く隠したけど私は見た。みみずばれのような傷が幾筋も入っていて痛々しい手を。(着ている着物がところどころ裂けてるし・・・)紺鼠の羽織はところどころ裂けていて、中の赤銅色の着物が裂け目から覗いている。もしかしたら見えないところも傷ついているのかもしれない。「まぁ、いいけど・・・」異例といっていい程の若さで鬼の頭領になった剛は、妖力も強く、腕力も強い。だからこそ私のボディーガードなんてしてるわけなのだけれど。その剛が、ケガを負うなんて滅多にないから少しビックリしてしまった。それにちょっとやそっとの傷なら、妖力で直ぐに塞がるはずなのに。ケガを負ってからどれくらいたったのかにもよるけど、血が滲んでるなんて。「来て。」剛がゆっくりと近づいてきた。着物の袖に隠れた手を優しく掴んで、自らの口元に寄せた。その傷口にそっと、口づける。『ん、それ好き』何度も、何度も。私には生まれつき他人を治癒できる能力が備わっている。他人の傷ならどんな難病でも治せてしまうこの力は、悲しいことに自分自身には全く使えないらしい。というか、試したこともないけれど。この力のせいで人外に狙われたことなんて数えきれないほどある。それでも、この男が近くにいてくれる限り私はかすり傷一つ負わないのだ。剛は外敵から私を守り、私は剛の傷を癒す。それが、私たちの契り。「脱いで」『・・・』「脱いでって」手の傷が癒えたから、着物の下のも暴いてやろうと思ったのに少し迷うように固まってるから再度促す。迷うってことは何か隠してるってことなんだから。分かりやすすぎる。絶対、放っておいてなんかやらない。『わーったよ』剛は観念したように帯を緩めて上半身をはだけさせた。「ちょっと、これ・・・」着物の下の剛の体は予想以上に傷ついていた。『・・・いいから癒せ』「はいはい」開き直ったように私の首に手を回して甘えたような声を出す。理由が聞きたいんだけど、頑なだから無理か。(まぁいいや)どんなに傷ついてても、私が癒せばいいだけのこと。傷ついた体に丁寧に唇を這わす。『これがあるから傷つくのも悪くないよな』「バカ」首を後ろにのけぞらせて、恍惚とする剛。(感じてる)喉仏が強調されて、これ以上なくセクシーだ。『あー限界だわ。』そう呟いた剛が私の首に回していた手を私の膝の裏に移して、軽々と横抱きに持ち上げた。___________________________________________________________愛妃桜さんに頂いていたリクエスト妖の彼剛くん編です長らくお待たせしました^^今回は怪力の鬼という設定(末っ子とどちらにするか大分迷いました、)です(笑)長くなってしまったので2話に分けてお送りします、2話目はアメ限です\(^o^)/浅菜゜
V6*first kissコレクション*1~こんなfirst kissはいかがですか?~………………………………………【准一編】時刻は現在18時00分。(予定通り)今日は准くんに誘われてイルミネーションを見に行くことになっている。見に行こうという話は実はだいぶ前から出ていたのだけれど、2人の都合が合う今日、やっと実現することになった。(久しぶりの2人での外出だな)いつになるかわからない、そんなあやふやな予定でも楽しみにできることがあるというのはいいことだ。付き合って日が浅く、恋愛経験の少ない私は准くんにリードされてばかりだ。そんなこんなで、今私は人通りの少ない駅の裏の路地に立っている。今日は少し、寒い。日に日に冬が深まっていくのを肌で感じられる季節だ。私はこの季節が、好きだ。色んなイベントが待ち受けているこの季節に、浮かれているこの人工的な街も、人も。こんなに心が躍るのは、この季節のおかげだけじゃないだろうな、とボンヤリ思う。(来た)優雅に走ってきた見覚えのあるその車に素早く乗り込んで、シートベルトを締めた。外との温度差に、一瞬ひるむ、この瞬間も私がこの季節を好きな理由だ。『久しぶり』凍り付いた私を溶かすような甘い笑顔をこっちに一瞬向けて、スイスイ細い道を走っていく准くんは今日も絶好調にイケメンだ。『なんで笑うの』「だってさ、これから人混みに紛れるっていう冒険をしようとしてるのにあまりにも穏やかな雰囲気流れてるから」「んー、案外ね、バレないもんだよ。溶け込めるスキル持ってると思ってるし。』”それに変装の準備もばっちりだよ”無邪気にマスクと黒いキャップを見せてきたのだけれど。(その高い鼻はマスクしてても隠せないんだよなー)なんて、思ったのは本人に気の毒なので黙っておく。アレで本人は変装できているつもりなのだろうか。そう思ったら何だか笑えてきて、"だから何~"なんてさらに怪しまれた。そのまま車を走らせること10分程で、目当てのイルミネーション会場に着いた。「わぁ、綺麗・・・」辺りはすっかり暗くなって、イルミネーションの多彩な輝きが、私の目にはまぶしい程だ。少し遅めに入ったから、太陽はすっかり姿を消して、もうすでに多くの人でにぎわっている。『暗いから気を付けて』車から降りて歩きだすと同時に、准くんは空いてる方の手で私の手を優しく掴んでくれた。「・・・ありがと」少し照れ臭い。いつもお互いの家で会ったりすることが多いから、手を繋ぐことは余りなかったりする。こうやって本当にふいに繋がるぬくもりは嬉しくて、温かい。イルミネーションがピカピカ明るいけど、足元は少し暗くて心許ないからこの手のおかげで安心できる。「広いね」「うん、色んな種類のがあるみたいだからゆっくり見よう』手に取った会場マップを広げて、話す准くんはわくわくした表情だ。キュン、と心臓が縮む音がして、あぁ好きだなと思った。大人に振舞っておきながら、少年のようにくるくる変わるその表情に、笑顔に。(さむ・・・)極度の寒がりの私は、常時携帯しているストールを鞄に入れてきたのだけれど、いかんせん鞄に入るサイズだから厚さが足りなかった。(あったかい飲み物にするんだったなぁ)完全に失敗した。手の中にある、ここに来るまでに自販機で買ったソフトドリンクを、少し恨めしい気持ちで見やる。何故冷たいソフトドリンクなど買ってしまったのか。冷えが特にひどい首にストールを巻いているからか、腕が冷えてきた。(あーさむ・・・)『寒い?』「うん、まぁちょっとね・・・」私がそう言うと、着ていた黒い上着を脱いでストールでカバーできてない部分にかけてくれようとする。「えっいいよ」『何言ってんの、着て』「えっ、だってそれじゃ准くんが寒くなっちゃうじゃん」黒い上着を脱いでしまうと、准くんはマフラーと白のカットソーだけになってしまう。さすがにそれでは寒いだろう。私のせいで准くんに風邪をひかせるわけにはいかない。それに、風邪をひいたら仕事にも、私なんか比べ物にならないくらいの支障が出るだろうし。『じゃあ、マフラー。』押し問答してる内に頑固な私に折れて、上着を着なおして、首に巻いていた群青色のマフラーを外した。「でも・・・」『**とは筋肉量が全然違うから。筋肉量が違うとそもそも基礎代謝が・・』それでもまだ、躊躇する私に准くんが念を押すようにそう言った「わ、わかりました!ありがたく着させていただきます」筋肉だの筋トレだのと話し出したら長い上に意味わかんないから、そう言ってその手からマフラーをもぎ取った。『そうして』楽しそうに笑う准くん。『貸して。寒くないようにかけてあげる。こうやって広げて・・・ほら、あったかいでしょ』2つ折りになっていたマフラーを広げて、私の上半身を包むようにしてくれる。男物だから元々大きいのと、1つの布のように広げてくれたおかげでストールでカバーできていなかったところにもぬくもりが届いた。上半身にフワリとかけられた、そのマフラーがまだ温かくて、(准くんのにおいがする・・・)そっと、そのぬくもりに顔をうずめた。『ちょっと飲んじゃったけど、まだあったかいから。』「え?でも」差し出されたのは准くんが買った、缶のホットコーヒー。『こうなると思ってたから』ほら、と言われるがままに受け取ったそれは確かにまだ仄かに暖かくて。(間接キス・・・)すごくくだらないこと考えてるの分かってるけど、(ドキドキしちゃうんだもん、しょうがないじゃん)『ん?』何にも考えてないような笑顔が憎い。________________これで最後のメンバーです(前回の三宅氏からどれくらいの月日が経ったことでしょうか)今回は少し長くなってしまったので2話に分けてお届けします\(^o^)/ 浅菜゜
変わらないその笑顔の中に僕はいられるかな?一番安らげる大事な場所がある愛すべき未来を1つずつ紡いで心を届けようI'm always by your sideby your side --- ラブセン終了、6人とその先へ・・・健『起きて。起きてってば。いつまで寝てるつもり?』(私を揺さぶるのは、誰・・・?)「ん・・・え?」目を開くと朝の光いっぱいに、V6の6人が私のことを覗き込んでいるというなんとも不可思議な光景が目に飛び込んできた。「えぇっ!?」思考は追いついてないけど視界はいっきにクリアになった。思わずガバッと起き上がった私の頭が、私のことを一番近くでのぞき込んでいた健くんの頭にクリーンヒットした。健『いったい、いった、やっと起きたと思ったら・・・』「え、えっと、ごめんなさい・・・」その場にうずくまってしまった健くんにおろおろすることしかできない。それにしても状況が飲み込めない。准『おはよ。今日の運勢はもう占った?』穏やかな声でそう囁きかけてきたのは、健くんの向かい側にいた准くん。私のベッドに腰かけた准くんが、私の前髪を整えてくれる。剛『ガチャも回せよな。たまに忘れるからな。』その後ろから声を掛けてきたのは剛くん。「す、すみません・・・」忙しい日にたまーにガチャを回すのを忘れてしまうことがある。バレていたのか。反省。快『起きた!?起きた!?おは、』健『ぶつけた頭痛いのにガンガンするから黙って』快『俺のせいかよう!?』1テンポ、いやだいぶ遅れて奥にいたイノッチが顔を出すも、うずくまっていた健くんによってベッドから引きずり降ろされた。博『おはよ。昨日は剛だったよね。今日は俺と女子力上げてみない?』そんな2人のさらに奥からニコニコと微笑んでいるのは長野くん。「はい・・・」穏やかだ。ここのゾーンだけ穏やかだ。(准くんから長野君までの左サイドが)右でギャーギャーやってるのは見なかったことにしよう。昌『おいおい、一回落ち着けって。まず初めにVみくじだろうが。』それまで健くんとイノッチをなだめようとしていた坂本くんが、諦めたのか、2人を放ってパンパン、と手を叩いた。准『だよね。俺もそう思ってた。』准くんが得意気にニヤッとして私に、お馴染みのみくじ筒を手渡した。(いや、今どっから出てきたソレ)坂本くんが手を叩いたから出てきたのか、手品師もビックリの速さでどこかから出てきたんですけど。「えっと・・・」准『振って。・・・大切にね。』渡されたけど、どうしていいか分からず固まった私に、准くんはただにっこり笑いかけた。その意味深そうな笑顔に、少し疑問を抱きつつ、何故だか聞けなかった。准くんが私の手の中にあるみくじ筒に手を当てて、その長いまつげを伏せた。剛『俺も。』それを見ていた剛くんも同様にみくじ筒に手を置き、目を閉じた。健『俺も俺もー!』快『じゃあ俺もいっちゃおうかな』博『俺も混ざらしてよ』昌『俺も』4人もそれに続いた。「え、えっと・・・?」准『シーっ』(シーって、)みんながみくじ筒に手を置いて目を瞑り、まるで祈りを捧げているかのような状況に戸惑いを隠せない。(変な宗教グループ束ねてるみたいなんですけど・・・)いやまぁ、この6人をこんな風に眺めていられるなら本望だけれども。数十秒もした頃だろうか。昌『よし』坂本くんの合図で今度はみんなが一斉に手を引っ込めて祈り(?)をやめた。「あの」准『振って。』准くんがそう言って、みんなもそれに続くだけだからしぶしぶながらにみくじ筒を振った。すると。「V、吉・・・すごい、初めて出た・・・」いつもタイミングが悪いのか、凶とかよくて中吉止まりの私にとっては、快挙だ。出てきたくじは金色に輝いていた。その端っこに7、と数字が書いてある。(ラッキーナンバーか)そのまぶしさを、私が信じられない気持ちで見つめていると。健『あったりまえでしょ。俺たち6人の幸運全部注いであげたんだから』フン、と鼻を鳴らして得意気に言う健くんに、私は目が点になった。「そういうことも可能なんですね・・・」ラブセン歴3年目にして衝撃の真実。(この運勢が6人の気分次第で決まってたなんて・・・)、と私が感心してどうなっているのか中身をよく確かめようとしていたら。剛『んなわけねーじゃん。バカじゃないの』「あっ」剛くんが私の手からみくじ筒を取り上げて、坂本くんが手を叩くと、今度は忽然と姿を消した。「そういうシステム・・・」詳しく知りたいけど、この状況で詳しく追及するのは野暮な気がしてきたので、やめた。博『つまりねー、んー何て言うのかなぁ。俺は**ちゃんが明日からも幸せでいれますようにって思い込めたよ』准『・・・**が今日も明日も、笑顔でいられますように』快『はいはーい!俺は6人と**ちゃんの良好かつ・・密接な関係を願いました!』長野くん、准くん、イノッチ3人が順番に、目を瞑ってお願いしてくれてたらしいことを話してくれた。「いやなんでそんなニヤニヤしてるんですか」良好かつ・・・の後少しの間グフグフ言いながら溜めたのはなぜだか気になる。何だかすごくうれしそうだ。快『だってえ!ラッキーナンバー7って書いてあったでしょ!6足す1!俺のお願い通り!』「確かに7ではありましたけど・・アレってそういう意味だったんですか?!」快『いぃえすっ、1は**ちゃんだよ!』「私も入れて、7・・・」そんなに力を込めて言われたら、そんなような気がしてきて、何だか嬉しくなってきた。健『俺はぁ、・・・教えない!』剛『なんだそれ。じゃあ俺も言わね』健『なんだよぉ、マネしないでくれます?』剛『マネじゃねーし』快『何だお前ら、もったいぶらずに言えよ~ッ』また始まってしまった。これが噂の井ノ原組・・・。(しかも教えてくれないのね)でも何だか微笑ましくて、この状況を楽しんでる私がいることに気づいた。坂本くんは笑いながら、私に向かって諦めたように肩をすくめて見せた。昌『つまり6人が、それぞれの気持ちを注いだってわけ。これからは、**ちゃんがこの強運と一緒に、明日から生きていけますようにって。』「6人、それぞれの気持ち・・・」坂本くんの言葉に、泣きそうになってしまった。みんなふざけてるけど、目を瞑って何かをお願いしていた間はすごく真剣な表情をしていた。(強運・・・)快『よーっし。じゃあそろそろ、行きますかぁ!』明日から、の言葉にこめられた意味を考えて感傷に浸っていたら、イノッチが突然立ち上がった「え!?どこに行くんですか!?」博『お別れじゃないよ。また、会おうね』「お別れ!?」驚いてベッドから降りようとした私を止めて、長野くんが言った言葉に更に驚いてしまった。健『ちょっと長野くん、それも大げさすぎ!』剛『まぁ、終わっちまうんだし間違ってないだろ』私の様子を見かねてフォローをしてくれようとした2人だけど、全くフォローになってない。「終わっちゃうって、なんで・・・」あまりに突然のことに言葉も出ない。だって、今まで、当たり前にそこにあったものなのに。昌『お前らなぁ!』健『ごめんごめん。ちゃんと説明してあげようよ。』博『そうだね』剛『ん』見かねた坂本くんがたしなめると、3人は反省したような表情になって、黙った。准『ラブセン、はこれでお終い・・・でも、忘れないよ。』沈黙を破ったのは、准くんだった。綺麗で、それでいて力強い目は、真剣だった。剛『**は笑ってる方がいいんだよ。』ポつり、剛くんも真剣な目で私を見てそう言った。「剛くん・・・」剛『俺が弱いところ見せた時に見せてくれた笑顔。覚えてるよ』私の頬を人差し指で突き刺して、”ん?”と八重歯を出して笑ってくれた。その笑顔に、私もつられて笑顔になった。快『俺なんか、隠してたこともぜーんぶさらけ出しちゃったんだよな。**ちゃんの笑顔はホント、不思議なパワーがあるよ』健『俺らって、似た者同士じゃん?喧嘩もしたけど、結局お互いのこと分かってるよね』2人の温かいまなざしが、笑顔が、優しさが、伝染していく。どうしようもないほどの優しさに包まれて、ついに視界がぼやけ始めてしまった。准『泣かないで』准くんの指が、優しく私の零れ落ちた涙を拭う。健『岡田はいいとこばっかもってくなよなー!』准『だって、一番近くにいるの俺だから』どうやら、この状況に不満そうな顔をした健くんに苦笑する准くん。健『ちぇっ』健くんが拗ねたような目でチラ、と私の方を見た。その数秒後、拗ねていた顔が、もう維持できない、というような表情になってフイ、と目を逸らした。健『あー、何かあっという間だったね。初めて会った日のことなんてさ、昨日のことみたいだよね。』どこを見るわけでもなく、目を細めて、何かを懐かしむかのように健くんがしみじみとつぶやいた。博『本当、昨日のことみたいにはっきり思い出せちゃうよね』長野くんも、目を伏せて独り言でもいうかのようにつぶやいた。「本当に・・・終わっちゃうんですか?」准『続くよ。**が夢見た数だけ。』涙が止まらない私に、准くんは柔らかく微笑んだ。剛『・・・俺たちはこれからも、お前がお前らしくいられるようにこの場所にいるから。』”ここに。” そう言って剛くんが指さしたのは私だった。「私・・・?」私、ってどういうこと?と疑問に思った私に答えたのは健くんだった。健『そう。**は何で人間が夢見るか、知ってる?』「ううん。」健くんが私の目を見つめて、私もその健くんの真剣な瞳を見つめた。健『俺は・・・、長く離れ離れにならなくてもいいように、夢見るんだと思う。夢の中に出てくればいつでも一緒にいられるから。』「いつでも、一緒に・・・?」半信半疑で、健くんが紡いだ綺麗な言葉をどう受け止めていいのか困惑していると。准『本当だよ。俺達はこの部屋の中に**が夢見る間、居られるんだ。いつも、ここに。**の心に、この部屋に。』「この、部屋・・・」准『そう。だから、また逢う日まで忘れずにいて欲しいんだ。ここで見た夢の全てを。』そう言った准くんは、何だか儚げに見えて。(消えてしまわないで)消えてしまわないように、忘れないように、この瞬間瞬間を目に焼き付けていく。快『いつも忘れないで。』博『側にいるよ。』昌『いつも』剛『お前の中に。』4人が優しく切なく、微笑んだ。「うん、、ありがとう」涙のせいなのかなんなのか、こういう時に限って、うまいことが言えない。(もっと言いたいこと、伝えたいことあるはずなのに。)剛『ほぉらぁ、泣くな。お前の笑顔が好きなんだっていったろ』快『そうだぞ!って俺まで泣けてきた』(いやもうほっぺ涙でびちょびちょじゃないですか・・・)泣けてきた、といったイノッチはもうすでに泣いていた。持っているハンカチすらもう役目をはたしていない、と思ったらふところから新たなハンカチを出して顔に当てだした。(さすが無限ハンカチ王子)昌『・・・』剛『さっきっから口数すくねぇと思ったら泣いてんのかよ!あーも、泣くなって』おみくじの話から、口数の少なかった坂本くんは静かに泣いていた。目の周りが真っ赤だ。剛くんが坂本くんの顔を覗き込んで、うろたえてる姿が何だか新鮮。イノッチから受け取ったハンカチで、剛くんがぶっきらぼうに坂本くんの涙を拭っている、その姿に心が温かくなった。心なしか、剛くんの目も赤い。博『しょうがないよ。ていうか坂本くんは中盤からもうこうだったよ』少し目の潤んだ長野くんがゆるやかに笑った。剛くんからハンカチを受け取って、乱雑に涙を拭った坂本くんは立ち上がって、そろそろだね。と言った。昌『寂しいけど。』剛『またな』准『またね』博『またね』快『またなっ・・・うぅ~』健『またね』「またね。また・・・」少ししんみりしてしまったのと、名残惜しい空気を断ち切るかのように、今度は健くんが手を鳴らした。健『これは、また笑顔で会うための合言葉。』『『『『『『バイバイ』』』』』』6人が囁いたのと同時に、准くんの手が伸びてきて、私の目を覆った。『バイバイ。』________________________________________________「ん・・・」ベッド脇のサイドテーブルに置いてあるipod touchからby your side が流れている。「アレ?」朝に弱い私は、滅茶苦茶にうるさい効果音をアラーム音として設定しているはずなのに。それにしても、今さっきまで6人が部屋にいたような、いなかったような・・・。「夢・・・?」目を覆っていた温かい塊をどけると、ラブセンの終了画面が表示されたスマホだった。(え?)時計に目をやると、もう朝になっていた。(昨日は・・・)ラブセン終了の18時を前にひたすらボイスをリピートしながら、その瞬間を待っていたはず。そこからの記憶がないから、どうやらラブセンの終了時刻を待たずして寝落ちしてしまったらしい。「こんなことって・・・」(ラブセン終了が寂しくて私おかしくなっちゃったのかな)それでも。「夢・・・でもいいよね」”夢に出てくればいつも一緒にいられるでしょ””夢見る限り、俺たちはここに居られるから”これから続いていく長い長い夢の中で、私はその言葉を何度も思い出すだろう。"I’m always by your side"この愛しいフレーズと共に。「バイバイ」_____________________________ついにラブセン、終了してしまいましたね私なりの続編、というのか完結編、を書いてみました。(いつもよりだいぶ長くなってしまいました)今回はスペシャル小説、ということで☆マークですby your side は本当に大好きな曲で、一時期V6を離れかけていた私にまた夢を見せてくれた、そんな大切な曲でもあります。6人によって紡がれるフレーズどれもが大好きなんですが特に"物語は続く 夢見た数だけ"というフレーズがとても好きで、今回、夢オチでもいいじゃないか。と開き直ることにしました。V6の恋愛ゲーム!?と踊り狂った(笑)あの日から3年、もう3年経つのか・・・というのが正直な気持ちです。私も年を取るわけですね・・・(小説の内容に支障をきたさないように年齢をぼかしていますが、twitterなどで繋がった読者様の多くに驚かれます笑)私の日常に楽しみをくれたラブセンには感謝してもしきれません。寂しい・・・というのが本音ですが、3年間、本当にお世話になりました。あんなに楽しいゲームやコンテンツを用意し、いつも私たちを楽しませてくれたスタッフさんには本当に感謝ですね、これからも6人と一緒に年を重ねていけますように。感謝を込めて。浅菜゜
「今すぐ会いたい」- 三宅健 #ラブセンありがとう今日は珍しく定時終わりで、こんなこともあまりないからと家でゆっくりDVDを見てるところ。「あーー、もう絶対死んじゃうやつじゃんこれ!!!」これはデカい独り言。家には私しかいないけど、いやいないからこそ思ったままテレビに向かって話すというのが癖になってしまっている。(ダメだ、泣けてきた)物語はクライマックスに差し掛かって、心を閉ざした主人公の過去の回想が始まった。そもそも予告から泣けちゃってたけど、これはヤバいかも。切なさと愛しさの両方にキュンキュンして忙しすぎる。鼻をかもうとティッシュに手を伸ばすと。ポヨン「ん・・・何だろう」画面を見ると健くんからだった。≪今仕事終わったよ≫メッセージと共に送られてきたうさぎのスタンプが可愛くて、吹き出してしまった。お尻振ってるし。(映画はクライマックスでシリアスなのに笑わせないでよねーっ)笑ってしまうし片手間で見るのも嫌だから、一時停止をして健くんに返信をする。〈お疲れ様!〉ハートを飛ばしまくってるクマのスタンプと一緒に。≪**は?≫〈今日は定時上がりだからもう家だよ〉≪何してんの?≫〈一人でDVD見てる。今クライマックスだよ〉≪へぇ。じゃ、泣いてんだ≫ニヤニヤしているうさぎのスタンプが何とも子憎たらしい。(お見通し、ってか)いつも2人で映画を見るときについつい泣いてしまうのだ。私の頭を撫でてくれる優しい手に、甘えてしまえる環境もよくないのだけれど。〈泣いてないよ、ただキュンとし過ぎて死にそうにはなってる〉既読がついてから数秒かん空いてから、拗ねたうさぎのスタンプが送られてきた。≪何、何がそんなにキュンとさせるわけ≫文面からとってもかなり不満気な様子だ。〈セリフとかさぁ。とにかくこの俳優さん初めて見たけどかっこいいなぁ。。。笑〉既読はついたけど今度はすぐ返事は来なかったから、本格的に拗ねてしまったのかと思っていたら。「ん?ボイスメッセージだ」健くんから送られてきた、わずか2秒ほどのボイスメッセージを開くと。≪『今すぐ会いたい』≫真面目な声で、でもなんか少し強張った真剣さが垣間見えて胸の奥がキュン、と音を立てるのを感じた。(生声とか反則なんですけど)恋愛映画鑑賞で少し敏感になった心にしみ込んでくる、シンプルだけど力強い言葉。(会いたくなっちゃうじゃんか)〈キュンどころじゃなくて瞬殺。〉私からは会いたい、とは照れくさくて言えないけど。クマが倒れてるスタンプを送って、またボイスメッセージを再生する。(あー、好き。永久保存だわ、これ)≪ねぇ、今から会おうよ≫〈え?今から?〉≪ていうか俺が会いに行くね≫〈まぁ、いいけど・・・〉≪じゃあ、またあとで。≫ポンポン、とリズムよく健くんが私の家に来ることが決まってしまった。そのあとの手を振るうさぎのスタンプを最後に、私の送ったものに既読がつかないから多分今移動中なんだろうと推測する。(えぇ~~、今から来るの!?)健くんが突拍子もない行動をとるのはいつものことだからいいんだけど、今クライマックスの映画はどうなる。「まぁ、来るまでに見終わればいいか。」(すっぴんだけど髪はちゃんとしてるし、ルームウェアも健くんにもらったものだからそのままでいいや)一時停止しっぱなしだった映画を再生して、再度ティッシュの箱を手繰り寄せた。______________________________________________________________ピンポーン「あ、来た」クライマックスシーンを迎えていた映画は案の定、健くんが来るまでに見終わり、少し部屋を片付けていたらインターホンが鳴った。『ただいま』「うん、おかえり」これはいつもの私たちの挨拶。いらっしゃい、なんて他人行儀過ぎない?とむくれた健くんに”じゃあ、、おかえり?”と言って健くんが”ただいま”と返してからこうなった。今では違和感ないけど、端から見たらただのバカップルかもしれない。『あー遠かった。遠い。電車で40分もかかったんだけど』「今日の仕事場は遠かったの?」健くんの上着を預かってハンガーにかける。遠かったを連発する健くんから返事がないから、ソファーに座る健くんの方を振りむいた。「どうしたの?」『もういっそさ、引っ越さない?』「・・・へ?」沈黙の後、口を開いた健くんがこれまた突拍子もないことを言ったから目が点になった。『会いたい時に会えないのは嫌だなぁーって。ここ俺んちから近いわけでもないしさ。』そんな私をチラッと見て、いや俺車持ってるわけでもないから終電とかもあるし。と続けた。「あ、まぁ、そうだね」上着をかけて、ソファーに腰を下ろした。『なに。ダメなの?何が不満なの』私の反応が微妙だったからか、口を尖らせて少し不安そうな顔になった。(別に嫌ってわけじゃないんだけど・・・)「いや急にそんな話し始めるから」そんなこと言われると思ってなかったから面食らってしまったというか。実際問題、引っ越すとなると考えなきゃいけないことは色々ある。『ホントにそれだけ?』「びっくりしたってのが一番の理由だけど、健くんのお仕事のこともあるでしょ。」疑り深そうな目でそう聞いてくるから、できるだけ優しい声で理由を説明した。私が健くんと一緒にいたくないわけがない。でも、それと現実とのすり合わせには少し時間がかかるってだけで。健くんはしばらくジッと私の目を見つめた後、ニッと笑って、『分かった。じゃーゆっくり決めよ。少なくとも俺にはそういう考えがあるってのは頭に入れといてよね』いつもの様子でそう言った。「うん。ありがと。」こうやって考える時間をくれるあたり、いつもは無邪気なだけに見える健くんも私より年上だった、と思い出す。(一緒に暮らす、かぁ)さっきも言った通り中々簡単にはいかないだろうけど、そうできたらどれだけ幸せか想像しただけで幸せになった。『そうだ。パソコン貸して。』「ん?そこで充電してるやつだよ。」『よし、調べよう。』「何を?」『物件に決まってんじゃん。まだ先とは言ったけど部屋の間取りとか話し合うだけでも楽しいじゃん?』具体的にして、パパッと決めちゃえばそう遠くない未来に一緒に住めるし。そう言った健くんのいたずらっ子みたいな笑顔に、さっきまで悩んでいた気持ちは薄れて、一緒に暮らしてみるのもアリかな、と思った。「、そうだね。部屋は何部屋がいいかな?」『んー』夢、が目標に変わって、具体的なことを決めだしたらぼやけていた未来図がクリアになった。こんな風にいつしか、1人が2人になるのかな、とボンヤリと思っていたら。『**』「ん?」『ずっと一緒にいようね』目を細めて、王子様のように微笑んだ健くん。目の前にあるのは味気ない4LDK物件の間取り図だけど、この瞬間だけはそんなこと関係ない。「喜んで。」健くんの言葉がどれだけの重さと意味を持っていたのかは知らない。でも確かな未来を、示してくれたように思えて何だか嬉しくなった。この人とずっと一緒に、こんな風に未来を描いていきたいと思った。会えない距離も、スキを深くしてくれるけど。一緒に過ごす時間がもっとスキを増やしてくれる気がする。にっこり笑った健くんの横顔に、私が、健くんの未来にいられることを、心の中でそっと願った。___________________________________アンカーは健くんで、6日間に渡るラブセン連載は終わりになります。お付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございました。何せ私は色々思考しながら書くので、こんなクオリティですが1話平均3時間で駆け抜けてきました。今日は更新できないかも・・・と思うことも毎日のことでしたが(笑)無事に完結できてホッとしています。6日連続、しかもメンバー全員連載完結というのは初めてのことだったので、思い出深い一週間になりました(first kiss collection岡田くんのだけが載せられていないので汗)最終話、今までのボイスやby your side要素もちょこっとずつ入ってたりするので、そこも楽しんでいただけたらな、と思います。そして、これをかき上げている最中にラブセンにログインしたらついに、ついに・・・本日サービス終了の文字が・・・ついに今日、ラブセンが終わってしまう日が来ましたね・・・覚悟していたこととは言え本当に寂しいです。私明日から生きていけるんだろうか。。。笑それくらいラブセンが生活の一部でした。ラブセンがV6に会えない間も私とメンバーを繋いでくれていた、そんな存在だったと思います。また明日更新できるかはわかりませんが、また別にラブセン記事を出そうかなーと考えたりしています。皆さんが画像、ボイス、その他の保存ができていますように今回の連載を皆様が少しでも楽しんでくださったなら幸いです。ではまたお会いできますように。浅菜゜