小規模多機能型居宅介護は、通所と短期宿泊の両方が可能な施設である。したがって、小規模多機能型居宅介護サービスに関わる介護士は、デイサービスのような通所施設の仕事とショートステイの業務の両方をこなさなければならない。まず、通所施設のスタッフとして、利用者を車で送迎する。車の運転や添乗をして、利用者の安全を図りながら、朝夕施設と利用者の居宅を往復するのだ。また、在宅利用者は、ある程度自立した生活が可能なので、小規模多機能型居宅介護に対して、一般的な介助サービスよりも、レクレーション企画を楽しみにしていることが多い。

そこで、介護職員は、利用者を満足させるような企画を立案する業務も行う。一方、短期宿泊の場合、食事や排泄の介助などの身体介護と利用者の安否確認が重要な仕事になる。短期宿泊は、独りで夜を過ごすことが不安な高齢者に利用されるサービスなので、夜勤に当たる介護職員は念入りな見回りや心のケアを心がけなければならない。ナースコールに対応し、夜中に排泄の介助や救急処置を行うことも少なくない。さらに、小規模多機能型居宅介護には、訪問介護の仕事もある。介護スタッフは、利用者の居宅を訪問し、清掃や洗濯といった生活援助に加え、身体介護を施すのである。

このように、3種の介護サービスを地域に根ざした同一の機関が行うことによって、利用者が安心して任せられる手厚い介護サービスが可能になるのだ。小規模多機能型居宅介護の仕事に就けば、様々な種類の施設に対応できる介護スキルを身につけられるだろう。(小規模多機能型居宅介護の詳細はこちら