※今日は何位でしょうか?


先日ここで紹介した、ヘーゲルの弁証法。

僕は弁証法がなんなのかすら知らなかったので

本を一冊読んだだけで本質を理解したとは到底いえないと思いますが、

その弁証法的な考え方で二つのテーマを考えてみました。


ひとつは、考えてみた、というか、

件の本を読み進めたら、最後のほうに僕が考え始めたことが、

すでにしっかりと書かれていました。

この間も書いた、NPOと株式会社の話。

広く言えば組織の話。


読んでいる最中に、自分なりに考えたこととして、

ブログで書こうかな、と考えるプロセスに入りかけたころ、

いきなり結論を提示されてしまった感じ。

ただ、まあ、僕がうっすらと考え始めた方向性は

弁証法的には、間違っていなかったようではあります。


もうひとつのテーマは、まあ、すでにこれを読んでくださる方は

予想できるかと。


そう。家族です。


家族のカタチ。


家庭の崩壊、少子化、などなど、「家族」をテーマに

社会問題をあげれば、いくらでも出てきてしまう昨今ですが、

これから家族はどうなっていくんだ、というテーマについて、

弁証法的に、でもかなりうすっぺらいとは思いますが

考えてみるわけです。


たぶん、家族の最小の単位というのは核家族ですから、

ながい目で見れば、家族というのは核家族から

スタートしたんだと思います。


でも、時代を経て、たとえば、将軍のお世継ぎは

母親ではなく乳母が育てたり、

下町の長屋は、そこらへんの大人が町ぐるみで

子供を育てたり、と、

ある意味では合理性にもとづいて、両親以外の、

他人たる大人が子育てに介在するようになりました。


それは、日本では第二次大戦くらいまで続いたんでしょうが、

これが戦後、高度成長期をへて、様変わり。

国全体の合理性を追求した結果、地方の農家の息子も

東京の大学を出て、そのまま東京で就職したりします。

親は、日帰りできないような距離のふるさとにいて、

自分は、隣近所との交流もない大都会で生きていく。

かくして、核家族化が進行してきたわけです。


そんな折、ずっと右肩上がりで成長を続けてきた

この国に、バブル崩壊というターニングポイントが

訪れます。まさに、「オトナ」国家の洗礼。

気がつけば、出生率は2を大きく下回り、

人口減少社会へと突入しました。

寿命は延び続け、高齢化は進んでいきます。


家族の形も、ここで大きく変わるはず。

どうなるかといえば、たくさんのオトナで一人の子供を

育てる時代に戻るわけです。


そのための条件はすでにそろっていますよね。


①女性の社会進出

まあ、普通に考えて、両親とも仕事で日中いなかったら、

誰が面倒見るんだって話ですね。

吉田家の場合は、保育園に僕の両親、つまり

リンの両親以外のオトナをフル活用しています。


②少子高齢化

一方で、じーさんばーさんは、そもそもうじゃうじゃ

いる上に、金とヒマをもてあましています。

孫にもかまいたくなるってもんですよ。


③世代間の経済的格差

そりゃ、あんたがたはいいさ。

厚生年金、たっぷりもらえるんだから。

土地がぐっと値上がりしたから、安く買った土地が

ものすごい資産になったりしたかもしれないし。

どっちにせよ、不況のあおりで安月給・サービス残業に

暮れる僕たち世代より、少なくとも現時点においては

退職金をたんまりもらって、その利息と潤沢な年金で

くらしているじーさんばーさんのほうが、そりゃあ、

お金ありますよ。


ここで、ビジネスとしての発想。


まず、社会としては、両親以外のオトナが子育てにかかわる時代が来る。

ただし、それは昔のように「家を継ぐ」から当然のように同居して

じーさんばーさんが子育てにかかわった、というのとは違い、

もはや家族のように仲のよい長屋の住人たちが、みんなで

小さな子供と遊んだり、しつけたりするのとも違い、

今の時代的背景から導かれる、新しい家族の形である、ということを

認識する必要があるわけですね。


そして、そうした時代に移行していくにあたって、

今、何が足りていないのか。

これを充足させる、というところにビジネスの種が生まれるわけですね。


ポイント=昔との違いは

・いろいろ、便利にはなっている

・同居はしなくても祖父母が子育てにかかわる(我が家のように)

他にもいろいろありますけど、

たとえば、同居していない祖父母が、育児の支援をする、といった場合に、

どういったサービスがあれば喜んで利用するんでしょうか?


これがわかれば、ひとつ、社会的意義をもつ事業が誕生することになります。

しばらく、考えてみようと思います。

そもそも、弁証法って、こういうのであっているのか?


まあ、手法は問いません。

リンが幸せになってくれれば。


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