不思議と似ていた!!驚きの関係性!!


香りと人間関係


啓翁桜やハマナスのような繊細な植物から水蒸気蒸留法で香りを引き出す時や、平安時代の情景を映し出すような深い香りを調合する時、揮発性が高く、すぐにふわりと飛んでいってしまう香りの成分があります。


それは決して悪いものではありませんが、無理にすべてを留めておこうとはせず、自然の気化に任せます。


そして最後にしっかりと残り、長く、力強く響くベースの香りこそが、その作品の本当の「核」となります。




これは香りのみにとどまらず、​人間関係も同じだと 最近思うようになりました。


トップノートのように風のように通り過ぎていくご縁もあれば、じっくりと時間をかけて熟成し、ベースノートのように深く共鳴し合えるご縁もあります。


ここ大事→時間による「熟成」を信じ、急がない

​ベースノートを構成する樹脂や香木、あるいは古典的な薫物が、長い時間を経てカドが取れ、えも言われぬ深みを増していくように、本物のご縁も一朝一夕では完成しません。


出会ってすぐに意気投合するトップノートのような華やかさがなくても、「気がつけばいつも傍にいて、静かに支え合っている」という関係性こそがベースノートです。


相手のペースを尊重し、時間をかけてお互いの人間性が馴染み、香りが丸みを帯びていくその「熟成の過程」そのものを、焦らずに楽しむことが大切です。


​香りの世界において、ベースノートは他の香りを長く留まらせる「保留剤」の役割を果たします。


人間関係における保留剤とは、「共通の深い価値観」や「一緒に乗り越えた体験」です。


ただお茶をして楽しいだけでなく、ものづくりに対する真摯な姿勢や、一滴の精油が抽出できた時のあの震えるような感動、あるいは古典の雅な世界観へのリスペクト。


そうした言葉の奥にある「美意識」を共有できることこそが、強力な保留剤となり、ご縁を一生ものへと定着させてくれるのではないだろうか。


​工房の扉を叩き、共に学び、やがてマイスターやインストラクターとして深く関わっていくような方々は、まさに和桜の人生における「ベースノート」そのものだと思います。


そして、自然とそこに集まり、共に芳醇な香りを放ち始める、そんな素晴らしき人間関係を築いてゆくのが和桜の使命だと思います。