激しく同意。

つまるところ、自己を愛せるか。

おもしろくないのは、自分を愛せないからです。

奥深くて気に入った。




■幸せになるための2つのポイント

 人はどうしたら幸せになれるのでしょうか? エーリッヒ・フロムの『生きるということ』(紀伊國屋書店刊)では、
幸せには、

・「持つもの(所有するもの)」…… 収入など物質的なもの
・「あるもの(自分の内側にあるもの)」…… 愛、喜びなど

の2つあり、「持つもの」があっても「あるもの」がなければ、幸せになれないと言っています。

 例えば仕事でも、いくら収入(持つもの)がよくても、やりがい(あるもの)がなければ、幸せを感じられないということです。結婚、出産は「持つもの」の方に当てはまります。結婚、出産したいと切望している人は、「あるもの」=人を愛せること、喜びを感じられる感受性はすでにあるのでしょうか?

 もし「あるもの」を持っていれば、結婚、出産していなくても、今もそれなりには幸せなはずです。今、幸せではない人は、結婚や出産をする以前に「あるもの」を持っておらず、「幸せになれる準備」ができていないとも言えるでしょう。「あるもの」を増やして、「幸せになれる準備」をすることが大切なのです。

■幸せになれる準備=「あるもの」を増やす

 誰だって、幸せではなさそうな人のそばにはいたくないし、つまらなそうにしている人とは一緒にいたくありません。また、依存する気が満々の人のそばに寄ったら、何かを奪われるような気持ちになるので、距離を空けようとします。つまり、幸せではない人は、悪循環に陥っているのです。

 反対に、愛情豊かで、いつも喜びに満ちていている人(愛や喜びといった、あるものを持っている人)には人が寄ってきます。一緒にいて楽しいからです。

 幸せになりたかったら、「あるもの(愛や喜び)」を増やし、今、幸せになることが大切なのです。

■「あるもの」を増やすには?

 恋愛、結婚において「あるもの」を増やす方法は、何だと思いますか? それは「ただ、愛すること」です。恋人がいない? 結婚していない? 関係ありません。ただ愛せばいいのです。「それでは物足りない」と思う人もいるでしょうが、そもそも見返りを求めている愛情は「自己愛」です。本当の愛情ではありません。本当の愛情は「無償」なのです。

 愛情は恋愛だけに限りません。仕事や日常生活で接する人に対しても、同じ時を生きている人たちやこれからの生命に対しても愛情を持つことができたら、より自分の内側に愛は増え、愛情深い人になれます。そこまで大きな愛情を持つことができたら、その人は本当の幸せ者です。目の前に広がる景色も変わるでしょう。

 もちろん、そこまで愛情深い人になることは簡単なことではありません。しかし、そんな愛情を持てるようになることは自分の成長を促すことでもあり、「自分への愛情」でもあるのです。

■「あるもの」を増やして、幸せになる!

 何度も言いますが、人は、結婚して出産するから幸せになれるのではありません。愛する喜びや幸せを感じる感受性を持っている人だからこそ、結婚してからも幸せになれるのです。結婚して幸せになりたいなら、結婚する前から「あるもの(愛や喜び)」を増やし、今、幸せになりましょうね!