異例だった「かぐや姫の物語」 | dahlia/ココロのお天気 Life is still beautiful

TRINITY web最新寄稿

魂の深遠なる人生計画〜ウォークイン、スプリット、寿命の変更、短命、障害を持つ〜

 

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高畑勲監督が亡くなられました。

 

以前、このブログでもオススメした

監督の作品

かぐや姫の物語

 

今回、監督が亡くなられて、

再度思い出したのだけど、

 

この作品の何が画期的かといえば、

主人公の内面にフォーカスしてる点。

 

皆さんも、不思議に思ったことないですか?

 

昔話って、こういうことがありました

という記述はあっても、

 

登場人物がどう思ってるとかって

滅多に書かれてないんですよね。

 

例えば、白雪姫。

 

母親が自分を殺そう知った白雪姫は

通常だったらすごいショックを受けるはず。

 

だけど、森に逃げて、小屋を見つけ

ご飯作って、小人と仲良くなっちゃう

しかも、小人が帰って来る前に、

眠くなって寝ちゃうなんて、

 

ちょっと尋常なくらい、精神が図太くない?

それとも、継母が自分を殺そうだなんて

信じてなかったのかな。

 

継母の方は躍起になる程、

姫に悪意を持ってる様は描かれてるのに、

肝心のお姫様はただ朗らかでピュア、のみ。

 

 

『人魚姫』はまだいいのかも。

恋に落ちて、大事な声と引き換えに

人間になってりして、

 

それほど王子のことが好きとか、

地上の暮らしに興味があるんだろう、

くらいは推察できる。

 

でも。

 

シンデレラ、赤ずきんちゃん、眠り姫、

 

長い間、語り継がれてきた

有名な話の主人公なのに、

彼女たちが何を考えたかは蚊帳の外。

 

そして、もっとも不思議がつきまとう?竹取物語

 

ようやく、この高畑作品のかぐや姫で

 

何故かぐやがそういう行動に出たのか

心の揺れ、が見て取れる。

 

こういうのは、

少なくとも私たちが子供の頃に聞いた

昔話にはなかった要素。

 

本当はここが一番大事なのに。

 

昔は今ほど自由がなかったから

感情うんぬんよりも善悪みたいなのが優先されたのかな。

 

 

現代人への教訓としては

高畑監督のかぐや姫の物語

良い子になっちゃう、

周りに気を使いすぎる、

生きづらい人にはオススメの映画だと思います。

 

 

高畑監督のご冥福を心より、お祈りいたします。

 

dahlia

 

 

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