三井物産に勤めながら2009年の芥川賞を受賞したことで
当時はかなり話題になりました、磯崎氏の「終の住処」。

妻はそれきり11年間、口をきかなかった―

この一文に興味を惹かれますよね。


最近図書館で見つけ、読んでみました。



終の住処/磯崎 憲一郎



感想は・・・・・・


なんじゃこりゃー。(  ゚ ▽ ゚ ;)



まず第一に、文体が読みにくい。


句読点の位置が、独特。


ひらがなの使い方・・・

「彼じしん」「とうぜんと」「とうとつに」「ゆいいつ」 等

効果的とは思えず、不自然なだけ。


(つい、江國さんの文体が恋しくなってしまった。

江國さんの織り交ぜるひらがなは、とても美しい。)


冒頭からストレスを感じつつも

それでも読み進めていくと、文体への違和感も少し麻痺していく。


が、描写もイマイチ。。

読ませる力が無い。

作家として上手とはとても言えない。


純文学の価値を語る人もいるであろう。

が、純文学だからつまらないということでは、決してない。

どんなカテゴリーにあろうが、つまらないものはつまらない、と思う。

この作品の云わんとする事は分からなくはないし

あきらめと妥協で結婚し、中年に差し掛かった頃に

読む本としては、面白いのかもしれない。


でもわたしには良さや価値は見い出せないし

分からなくてもいいや。。と思った。


・・・嗚呼。


面白い本、感動する本に沢山出会っているのに

わざわざ?と感じた本を記事にしてしまった。


こんなに不可解不思議な本を読んだ事が無く、

ある意味衝撃だったのかもしれない。


本当は、わたしが最も愛する宮本輝先生の作品を

ご紹介したいのに!


でも、好きなものは好きなもので思い入れが強過ぎて

なかなか記事に出来なかったりするのでね・・・