上は、男性の脳の神経線維ネットワークの図です。
特徴は、脳の前後をつなぐ神経繊維ネットワークが多いこと。
この結果から、男性は地図を理解するようなシングルタスクにより優れ、
空間認知や集中力に優れる傾向。
上は、女性の脳の神経線維ネットワークの図です。
特徴は、右の脳と、左の脳をつなぐ神経繊維ネットワークが多いこと。
この結果から、女性は記憶や社会的認知スキルに優れるためマルチタスクや
グループ内での問題解決などを得意とする傾向。
大脳の右と左は間に「脳梁」と呼ばれる神経線維の束があります。
この「脳梁」を通して、大脳の右と左をつなぎます。
上の図から、大脳の右と左を頻繁につないでいるのが「女性脳」、
あまりつながないのが「男性脳」とおおざっぱに分けてみると、
なぜ、「共感」が女性脳に効くのかわかり、
女性社員の行動が理解できるようになって、彼女たちの能力の活かし方もわかります。
詳しくは、また次回に。
この図は、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されたもので、
米ペンシルバニア大学のRagini Verma氏らの研究で、拡散テンソル画像法
(Diffusion Tensor Imaging, DTI)という、MRIを用いた特殊な検査によって
脳内部の神経線維ネットワークを可視化することに成功したものです。
これらの2つの図は、8歳から22歳までの被験者949名、(男性428人、女性521人)を
対象として調査したものの平準化したもの。
だから、個人差はもちろんありますが、男性の脳の傾向と女性の脳の傾向が
表れていると考えられます。
何かタスクをするときは、男女ともに、そのタスクに合う脳の神経線維が連携されるので、
男性も右脳と左脳をつなぐこともあるし、女性も前後につなぐこともあります。