昔、朝日という名字の、朝日のように輝く男がいた。

後にも先にも、彼ほど美しい男性を私は見たことがない。

5年ほどサイバーストーカーして、最近結婚したことを知った。

たいしたことない女。

などと負け犬なりに吠えてみる。

今日の朝日は、彼に劣らず輝いて、それだけで何かいいことが起こりそうな、幸せな気分になる。

ただ、すてきな朝を楽しもう。

新しい一日の始まりを、しっかりと踏み締めて。






今日も貝でいられたら、私の勝ちである。

祈っていてください。
見つけた。

彼との思い出だけを、大切にして、感謝するということ。

超がつくほど美化してやろうと決めた。

だってケンカしたわけでも、キライと言われたわけでもない。

私の中の彼は今でもやっぱり、優しくステキな家庭人だ。

そういう人だからこそ、好きになった。

ドキドキしたり憧れる気持ちは、一線を超えても少しも冷めない。

それどころか、もっともっと好きになって、なりすぎて、自分が壊れてしまう。

彼の気持ちを察して、彼の思うようにさせてあげるのが、私ができる最後にして唯一のこと。


今までくれた思い出や、眼差しや、仕草、言葉…

プレゼントしてくれた手袋だけを、ずっと一生大切にして私は生きる。

何も求めずにいることは、本当に難しくて、気付かないうちにどんどん欲深くなってた。

けど、過ごした時間は、私を幸せにしてくれた。

そのことだけで、もう十分。

大切に大切に心の箱に閉じ込めて、2人だけでいられたわずかなときを、何度も噛み締めていたい。

その箱があれば、私はもう何もいらないよ。

こう考えると、自分でも驚くほど気持ちが軽くなって、優しくなれた。

爆発して、暴走して、後悔してめちゃくちゃになるのも悪くは無いけど、28歳の今、自分自身が望み、選んだ恋だからこそ、静かに流れるように終わらせてみたい。



そしたらきっと、変われるから。







私は、貝になる。
あるなら、教えてほしい。

ちょっとやそっとじゃなく、特効薬が欲しい。

職場で毎日会っているのにね。

それがなければどうなるの?と思う。

連絡…



ないのがあたりまえになった。

ふたりきりでも、会えない日々。

彼にとっては、何も変わらない日常なんだろう。

どうせ先はない。

わかっていたのに。

顔を見れるだけでうれしくてたまらなかった毎日が、顔を見るのはつらいだけの毎日に変わってしまった。

そしてまた、空回り。

どんなに彼のことだけで感情の全てが支配されていても、

昨日も今日も、明日も

ただの同僚。

笑顔でいることだけを大切にしていたつもり。

けど、ふて腐れてピリピリと周りにあたりちらしている最悪な自分。


沈黙は金である。

ただ、沈黙を貫く強さがほしい。

4月になれば全て終わると思っていたのは、うぬぼれで、もう、すでに、

終わっていたみたい。







私は、貝になりたい。
すてきな一日を過ごしたい。

無理な話。

チョコをあげるのは、自己満足だと思う。

これで最後だからと、言い聞かせてる。

持って帰って、中身を子供や奥さんにあげたりするのかな…

いらない想像ばかり膨らんでる。

デートできない。

ふたりで会話することさえできない。

ただ机において、せめてもの私という存在を主張するためだけのチョコ。

ありがとうと言われても、満たされない。

悲しいく、寂しく、切ないだけなのに。

私はあなたが好きだと、精一杯伝えたくなる。

もうダメだとわかってる。

疲れてる?と聞かれて、

かまってもらえなくてスネてるなんて言えるはずもなく。

作り笑いと空元気でごまかしている毎日。

彼と毎日顔を合わせるのも、限界かな。

終わりがわかっていることが、怖いんじゃなく救いなんだと、思う。

最後はきれいになんてできないけど、

あなたが欲しくて仕方なくても、絶対手には入らないから、少しだけでいいから、最後の思い出だけが欲しい。
土日にメールをくれなくなったのは、いつからだろう。

よい週末を!

その一言で、終わる金曜日。

どれだけほったらかしにされても、私からは嫌いにならない。

なれない。

離れる気配が微塵もない女にマメでいる必要はないんだろう。

やっぱり約束は破られ、それでも私は笑顔で、ただただ彼の癒しでありたいと願った。

そうなれないとわかっているのに。

心の奥では、全てばらしてしまい気持ち。

大声で関係を自慢したくなる。

けど、破滅するだけ。

その破滅すらどこかで願う自分。

4月になれば全て終わる。

週末を抜かせば、顔を見れる時間もあと1ヶ月ない。

飽きられて冷たく切られて、彼は何ごともなかったように家庭に戻る。

妻の元へ戻る。

そして私など思い出すことすらなくなり、完璧なまでに彼の人生から消え去るだろう。

わかっているのに、自分から離れることが

できない