メスを使わない治療としてプチ整形が話題となっていますが、豊胸 にもプチ豊胸なるものがあります。最も良く知られているのがSUB-Qという粒子の大きなヒアルロン酸を注入する方法です。ヒアルロン酸の注入によるプチ整形は、深いシワを取ったり、鼻筋を高く整えたりする為に利用されている事は良く知られています。

プチ豊胸では、約100~200cc程度のヒアルロン酸を注入し、1カップから1.5カップ程度のサイズアップを図ります。あまり大量に入れても形を維持するのが難しくなるようですので限界があります。従来のヒアルロン酸は半年~1年程度で体内に吸収されていましたが、SUB-Qで利用されるヒアルロン酸は粒子が大きく2年近く持つとされています。

日本形成外科学会では『ヒアルロン酸、ハイドロジェル、中国製のアメージングジェルという商品を乳房に大量注入することは我が国ではいまだ学会で認知されていませんし、かつてのワセリンやシリコンの注入による多くの後遺症の発生に対する反省からも、現在のところは安易に受けない方がよい豊胸術 といえます。』との説明があり、新しい治療法で長期的な予後が不明である点も注意し、安易な使用をしている医師ではなく、使い方や安全性を良く認識している医師の元で治療を受けられるのが良いかと思われます。

ヒアルロン酸は免疫反応(アレルギー)を起こすことが殆ど無いことで生体内に入れてもトラブルとなる事は殆ど無いと言われています。SUB-Qで利用されるヒアルロン酸が米国のFDAで認可された素材だから安全という解説を良く見かけますが、プチ豊胸のような大量注入に対して認可されているかどうか、ということが実際には問題ですから、それだけで安全という判断は出来ません。