事例462『気密工事の不備』 | 欠陥住宅を調査する建築士のブログ

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検査で撮影した欠陥写真の解説。検査やハウスメーカー、紛争の裏話などを紹介。

こんにちは住宅検査カノム の長井です。
 
 
住宅関連は3月が忙しい。
3月が本決算の会社が多いのと、卒業など移動が多い時期でもある。


当社の忙しさのピークは、先週が山だったような感じで、
今週中ごろは、少し余裕がありました。

 
■(1)今回の事例________

「気密工事の不備」
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欠陥住宅を調査する建築士のブログ-気密パッキン
 

 
◆写真解説
 
長期優良住宅。(省エネルギー対策等級4)

玄関土間に外気が入らないように、気密パッキンを施工している。
材料不足で、一部通気パッキンが使われている。

 
◆内容説明

平成21年の省エネ住宅に関する告示改正で、
定量的な基準、規定が削除されました。

そのため、公庫仕様書などでも、
気密工事について、はっきり書かれていない。


長期優良住宅、フラット35Sを利用する人が増えて、
省エネ対策等級4(最高ランク)を標準仕様にするメーカーが増えた。

しかし、気密工事の理解はいまいちで、
玄関まわりなどで、気密の施工が省略されているケースもある。


住宅金融支援機構が、「気密確保の重要性は変わらない、
的確かつ丁寧な施工をするように」と解説本で明記しています。

つまり、気密工事は必要です。


◆対策
 
長期優良住宅など、新しいものは間違いが起きやすい。

工事中の検査が大事です。


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■(2)編集後記

木造住宅の外壁からの雨漏り。
根本的な原因は、外壁の裏側にある防水紙の施工不備であることが多い。


雨漏り調査で、防水紙の施工不備が原因であると突き止めても、
外壁をめくって修理をすると費用がかかる。そのため、
業者は、表面だけをシールして修理が終わることがほとんど。

これでは、数年経って、シールが劣化すれば
また雨が漏る。


雨漏りの瑕疵担保保証は10年。
小手先の修理を容認してしまうと、保証が切れたあとも
また雨漏りします。




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