遅くなりました、前回の続き。





『人が生きる意味を感じられるのは、決して「価値」あることをなすことによってではなく「心=身体」が様々なことを「味わい」、喜ぶことによって実現される。』

『問題点は大きく2つあり、「真の自己」を外に求めてしまっていること、それを「職業」という狭い範疇のもとに求めてしまっているところにある。


要は、仕事だけに本当の自分が活かせることを求めてしまうことが辛さが続く原因で、
生きている実感は、音楽や美術などの芸術を、うまくやろうとか人より秀でたいとかいう気持ち抜きで、純粋に楽しみ味わう気持ちを大切にすることで生まれる、ということのよう。
また、料理も同じ。


『自然を手のうちに扱い、ものの本質と向き合い、ものとものごとの法則に従っていく。従わせていく。こうすることで否応なく自我が落ちていく。』
料理をすると自分の存在を掘り下げることになる

『結果はあくまでも二次的、その「プロセス」のところに面白味がある』はずなのに、
『いつの間にか、経済原理が世の中を動かす中心的な力を持つようになってしまい、人々は「質」の大切さを追い求めるようになってしまった。その結果、様々な物事に対しても、プロセスよりも結果の方を重視するような考え方が、広く世の中蔓延するようになった。




いやー、この本、すごいです。笑
ただタイトルと内容がなんだかちょっとずれている気はしますが。
今の仕事は効率化をするために、川上から川下までやれる仕事がほとんどなくなっていて、どんどん細分化されてその部分だけをそれぞれが担うようになっている。だから、そんな仕事でやりがいを感じるなんて無理!らしいです。笑

なんだか日々の生活や大量の情報やものの溢れたお店や自分の家、色々なものに追いやられて、なにかをただ楽しむために純粋な気持ちで楽しむってことが最近本当にないなと思いました。
子供のころは見るもの聞くものが新鮮で、大人になるのがたのしみだったはずなのに。。


生活や人生を見直す必要があるなと改めて思ったのでした。

良書です。