令和4年4月30日

 

この日は 私にとって重要な意味を持つ日だった

 

牛丼チェーン「すき家」の

『4月 April SukiPass 2022』ってカードをご存知か?

 

このカードを提示すれば4月1日~4月30日迄、なんと 牛丼 70円OFF

 

カードは200円で購入したので、3回牛丼食べれば元が取れるという、

前代未聞のナイスなカードなのである

 

私は 少しばかり意地汚く すでに15杯あまりの牛丼を食べていた

70円引き×15杯=1050円割引

購入額(投資額)=200円

よって、すでに850円のリターンを得ていたのである

 

カード利用可能最終日は、妻であるところの老婆分

小盛牛丼1個と私の並盛1個の計2個、 牛丼を購入して

70円引き×牛丼2個=140円割引のダメ押しを持って

有終の美を飾る予定であった。

 

テイクアウト購入を もくろんだ私は

自慢の80ccスクーターで、いざ「すき家」へ。

 

近道を右折したら、なんとそこには「お巡りさん」が突っ立っているではないか!

 

「ダメでーす。右折禁止でーす。免許証見せてください。」

 

お巡り野郎は私を止めた。

 

何度も言うが、私は91歳の老人だぞ。

連れの婆さんと「牛丼食べる」という ささやかな夢さえ ぶち壊すのか?

お巡り野郎は?

 

「何がダメなのだ!私は標識見て右折したまでだ!」

「午前中は右折禁止なんですよw。よく標識見てくださいねw。」

(ブっチぃ~!# 怒#)

「何でお前は、右折禁止の陰に隠れてそんなところに突っ立ってるんだ!

お前が右折禁止標識の手前で突っ立ってりゃあ、誰も違反なんぞしない!

違反を未然に防ぐのもお前ら警察の仕事だ!」

「ダメでーす。右折禁止でーす。免許証見せてください。」

「免許は見せる。だが俺の話をよく聞け!」

「罰金6千円ですね。5月8日までに郵便局で支払ってください。」

「お前!俺の話を聞いてねぇな!いいか、いま日本の赤字国債は一千兆円を超えてるんだぞ。

俺から6千円取ったところで焼け石に水にさえならないのだ!

したがって 何とか見逃せ!」

「日本の借金ってそんなにあるんすか?でも、見逃せる訳無いじゃないですかw」

「じゃあ、少し安くするとかできないの?」

「できませんよw」

「お前、名前は?」

「嶋です」

「いいか、嶋よ。よく聞け。お前は見たところ まだ若い。

コマーシャルでやってるが、人生100年時代らしいぞ。

こんなところでコソコソ 右折違反取締を何十年も続ける気か?」

「実は僕、警官になってまだ2年目なんです。」

「そうだろう。道のりは長いぞ。勤務時間は何時からだ?」

「当直ですから、朝8時半から翌日の朝8時半まで 24時間勤務です」

「何と!お前、寝ないのか?」

「仮眠時間は有りますが、事件が起きたら寝る時間は有りません」

「結構 真面目にお勤めなのね。じゃあ当直明けは休みだろうから

2日に1回休みで、年間180日くらいの休暇があるのか?」

「そんなに休みはありませんよ。厳密に計算した事ないですけど

体感的には3日に1回休みって感じです。」

「何と!そりゃあ キツいだろ?」

「でも仕方がないんです。いろいろと事情があって・・・

Kannaiさんはいい人ですね。」

「私がいい人だと?私は さっき、お前をあれほど罵ったではないか。」

「全然優しいですよ。「コロス」とか脅かしてくる人も沢山います。」

「「コロス」は脅迫罪だろ。とっ捕まえればいいじゃん。」

「TVドラマとかでは、簡単にやってますけど 現実には

できませんよ。」

「鉄砲も持ってるんだから、逆に脅かしてやればいいじゃん。そんな奴。」

「拳銃は携行しているだけです。使ったら大事(おおごと)ですよ。」

「じゃぁ、君たちも つらい立場だな・・・」

「では罰金6千円になります。よろしくお願いします。」

「はぁ、そうか、分かった。今後は気を付けるよ。」

 

俺は怒ってる

 

だが、あいつ あの警官はそんなに悪い奴ではない。

この抜きがたいモヤモヤした感情をどこにぶつけるべきか?

 

「すき家」に着いた。

もう6千円罰金は決定事項だ。

こうなったらケチケチしないで「うな牛(950円)」を2個買おう。

 

レジにて『4月 April SukiPass 2022』カードを提示した。

「すいませーん。対象商品は牛丼・カレー・豚丼だけなんですよ。

「うな牛」は割引対象外になります。」

 

なんと!

家を出る際は、小盛・並盛牛丼各1個(各70円割引)で計590円の予算計上だった筈だ。

 

それが「うな牛」2個=1900円

右折禁止違反罰金=6000円

で、合計「7900円」の出費?

 

狂ってる。

この国家は狂っている。

 

狂っているのは私ではない。 

 

筈なのだが・・・・・