霧雨煙る夜に
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最初はこんなところで

何か無性に創作意欲が湧いてきたのでちょっと浮かんだ構想で小説書いてみたり







「・・・何か御用ですか?」


背後に気配を感じて振り向きざまにそう尋ねてみる。10メートルほど後ろには一人の男、身長は180センチくらいで全身黒い法衣で覆っていて顔の表情は伺えない。日も沈んでいるから尚更だ。


「・・・」


男は答えない。それ以上近づく事も無く、遠ざかる事も無く私と距離を置いている。

「・・・お前だな?」


独り言のようにつぶやく男。その言葉に私は全身を緊張させる。


「どこの機関かは知りません、今日の所はお引取り下さい」


私がどこの誰かは向こうは知っている様子だから社交辞令で言い放つ。男はそんな私に構わず一振りの日本刀を何処からとも無く取り出した。


「大人しく御神体を渡して貰おう、伊勢の裏巫女」


「やっぱり、ですか・・・だからと言ってそう簡単に渡すとでも思いますか?」


私は胸ポケットから護符を2枚取り出し空に向かって投げる。1秒ほどで護符が光りだし私達の周囲に淡い光のドームが出来る。


「結界か・・・今時の巫女はそんな事も出来るのだな。が、所詮女・・・」


「それはやってみなければ分かりませんっ」


私が言い終わる前に男の気配が私の背後に回り込み日本刀を突き出していた。それを私は横に体を移動させて回避する。それと同時に顔を覆っていたフードを私が外した。顔を見た限りだと30台半ばくらいだ。


「人の話は最後まで聞くものですよ。それに、今私は非常に機嫌が悪い」


男と対峙しながら左耳のピアスを外す。


「何処の機関かは知らないがお前にはウサ晴らしの相手になってもらおう。死んでも恨むな」


普段私は左耳にピアスをしている。ただ霊力を押さえ込んでいるだけではなくもう一つの性格も押さえ込むための物。だからピアスを外すと口調も変わる。男は日本刀を下げたまま動かない。


「いいか、行くぞ?」


私は錫杖を顕現させ相手に向かって言い放つつ。男の顔が恐怖に歪むのが見えたが構わない。私は錫杖を軽く縦に一振りさせた。それと同時に男の体に4本切れ目が走る。両手両足の付け根辺りに。


「え・・・あ・・・」


男は何が起こったか分からずに自分のからだを見回す。それと同時に切れ目が走った部分がずれ始め男のからだが後ろに倒れた。


「痛みは無いだろ?そんな呪文もかけたからな。おっと、動けばそれだけ死期が早まるぞ?」


男がみじろぎする度鋭い切れ口から血があふれ出す。手足は私が消滅させた。私は男に近づいて見下ろす。


「い、命だけは助けてくれ!俺はただ頼まれただけなんだ!」


「ふん、人の命を狙っておいて命乞いか。下衆が、死ね」


今度は錫杖を横に振る。左右に2回。男の体に行く筋もの線が入りばらばらになった。


「くだらん。何が目的なのかは知らないが私に関わるな。もう聞こえないか、それはすまなかった」


私は錫杖を消し結界を解いた。左耳にピアスを付けて家路を歩む。道に広がった血の海も結界の解除と共に消え、バラバラになった男の体だった物も消えた。


「・・・空しいですね、御神体を扱えるのは私だけだというのに」


私はそうつぶやきながら夜の道を歩いて行った。






まぁ、久しぶりに書いてみただけだからこんなもんかも。

駄作になってるけど続きはまた書くかもねぇ