主役になるのは似合わない


彼の隣に寄り添って


友達をふんわり包んであげて


家族をそっと見守って


みんな


私なんていなくても


素敵な人たちばかりだけど


私が側にいることで


もっと輝いてくれることが


私はとってもうれしい



そうね


私はかすみ草のようでいたい


立派なバラや


かわいらしいチューリップ


凛としたユリ


それだけで素敵な花たちだけど


かすみ草と一緒だと


さらに美しさが増す


なくてもいいかと思って


かすみ草をなくしてみたら


なんだか寂しい



主役じゃなくていい


でも


かすみ草ばっかりの花束が


思いがけず素敵だと気付いて


リボンをかけてくれる


そんなあなたと


いつか出会いたい





10年ぶりの地元の道


昔みたいに自転車で走ってみた


なんだか


町全体が小さく感じて


すぐどこかにぶつかりそうで


昔みたいに


自転車飛ばせない



広い世界に憧れて


たくさんの可能性を信じて


頑張ってきたけど


やっと羽ばたき方を覚えたときには


どこに飛んでけばいいのか


わからなくなってた



小さな町に戻り


自転車をこいでいると


目的地まですぐに着きそうな気がする


だけど


その先もまだ道が続いていることを


昔の私は知らなかった



広い世界なんて


探せばどこにでもある


自分が大きくならないと


どんなに広い世界に飛び込んだって


なんの意味もない



今の私は自転車でじゅうぶん


少しずつ少しずつ


私の世界を広げていこう

デートの帰り道


私の家へと向かう車の中


ハンドルを握るあなたの横顔を見ながら


門限までのカウントダウン


一番寂しくなる時間


一番あなたのことを好きだと感じる時間



このまま同じ家に帰れる日が


いつになったら来るのかな


そんなことを思いながら


流れる曲に耳を傾けた



あれから15年


あの時の曲が流れるたび


心がキュッとなる


~恋人のまま別れよう~


何気なく聞いていたフレーズが


今になって耳に残る



同じ家に帰れる日が来ないまま


私たちはサヨナラした


~恋人のまま~