八百長問題で様々な論点がでています。
今に始まった事ではなく、相撲は勝ち負けをシビアに決するスポーツと異なり古の文化芸能の世界であり、阿吽の呼吸の中で相手を思い遣り勝たせてあげる事も容認していたのであり問題視する必要はない。
給与の仕組みが今回の八百長を生んだ。
引退勧告を受けない力士が引退しない場合、除名か解雇は法的問題がある。
これ以外にも様々な論点があると思いますが、興味本位の世間話ではなく相撲業界はどうあるべきかを考えるうえで必要な論点だと思います。
まず、相撲とは何なんでしょうか?
国技と謳われていますが、国技とはスポーツなのか伝統芸なのか。
いずれにしても相撲をみる顧客がどう思うかが基本であるべきです。
歴史あるものだからといって胡坐をかいたやり方をしていたら相撲人気はなくなり存在価値をなくしていくでしょう。当然、変えてはいけないものと時代の変化に合わせ変えた方がいいものがあるはずです。ショービジネスとしてではなく真剣勝負のスポーツとしての価値を高めていくべきだと思います。当然、金銭のやり取りは認められません。
給与体系に関してですは、幕下・幕内、番付で差があることでモチベーションがあがり頑張っていくものでしょう。八百長問題とリンクさせて考えるべきものでないと思います。
そして、引退勧告に関してですが、このような判断をする場合に大事なのは、透明性と公平性をどう担保するかだと思います。
透明性ということで、引退勧告の根拠を示していますが詳細情報までは公開されていません。公益法人としては国民が納得する根拠をもっと示す必要があるのではと思います。また、相撲協会の改善の為であるにしろ引退勧告の根拠が十分でないとしたら勧告により引退や拒否したことにより解雇することは人権侵害を犯していることになるでしょう。
そして、公平性に関しては八百長が以前からあるのであれば遡って処罰する必要があるでしょうし、透明性を十分担保できないとしたらグレーゾーンであるし、とことんやるとしたら「すべての疑わしきはすべて罰する」とするべきでしょう。