先生、僕は『何か良いことないかなー』って日々考えているんです。
ほう、あなたは、良いことを起こすために何をしていますか?
んー、特に何もやっていません。だって、僕は家庭の事情があるんです。父が病気で、母はアルコール中毒のように酒を飲んでいます。
そうですか。
そうですかって、先生。あなたは冷たい人間だ。僕はとても、不幸だとは感じませんか?
いいえ、特に。どうしてあなたは不幸なのでしょう?
だってそうでしょ!家庭の事情を抱えながらやりたい事もできない状況にあるんですよ!
あなたのやりたい事はなんですか?
僕のやりたい事、それはカフェを開業することです。
なるほど。それはいつですか?
いつ?いつって言われても夢ですから。そのうち、としか答えようがありません。
ほう、【そのうち】ですか。
多くの方がその忘却の言葉にたくさんの意志や夢を忘れていくのです。
あなたは、もしかして自分がどこかのタイミングで《劇的》に状況が良くなると思っていませんか?
そうかもしれません。だってこんなに苦しんだのだから。そろそろ僕に運が巡ってきてもいいでしょう?そうですよね?
お言葉ではありますが、苦しんだから報われるというのは幻想であります。何より運が巡ってくるのは、『動いている』ことが前提となります。
動いている?
はい。あなたはカフェ開業のために今何をしていますか?
いや、まあ、それはこれからカフェ開業の方法を調べようと思っています。
これからですか。では今やってください。人間とは、これからやることの8割を忘れてしまう動物です。今やるのです。
でも、何をどう調べていいかわかりません。
カフェにまずは行かれてはいかがでしょうか。そして、カフェ開業の本を図書館で借りて読んでみてはどうでしょう。周りにカフェ開業している方がいれば、その方に聞くのもいいかもしれませんね。
先生!!僕は早くこの状況を脱したいんです!いち早くカフェ開業をする裏技はありませんか?
あなたのような考えの方がいらっしゃるから、多くの方が夢を自ら遠ざけてしまうのです。
どうやらあなたは、いつか誰かが自分を劇的に助けてくれると思っていませんか?
かねやんもそうだった。
人間は意外かもしれないが、現実的に見えて実は幻想を抱きたがるものだ。
いつか青天の霹靂のように、自分の人生に映画のようなカミナリが落ちて、
すべてうまくいくんじゃないか、と思っていた。
たしかに、奇跡は起こる。
運が巡ってくることは大いにある。
しかし、努力や思考の仕方を間違えていたら、
ましてやその場でただ何かを待っていたのでは
現状は何も変わらない。
何か変わるかもしれないと、本を読んだり、セミナーに行ったり副業の話に首を突っ込んでみたり、
現状がよく変わるのは
動いていること前提だ。
コツコツ。
1つずつ。
やることをやるのだ。
先生!!!
じゃあ、僕はどこかで。心のどこかで人生が勝手に良くなると思い込んでいたんでしょうか?
とても厳しい話になりますが、そのようですね。
そして多くの人がそう思い込んで人生を終えていくのです。
あなたのように、
瞬時に人生が好転するのではないかと思い込み続けることを
【劇的夢遊病】と言います。
ゲキテキムユウビョウです。
「劇的」という幻想にフラフラしてしまう僕のことですね。
いかにも。
この病気の厄介なところは、自分を悲劇のヒロインだと決めているところです。
悲劇のヒロイン?ぼくが?
そうです。劇的夢遊病の方の特徴です。
『原因を、環境や他人など外に求めるのです。』
そして、劇的に変わることを望み、いつの日か誰かにチヤホヤされるんだと可能性の中だけに生きてフラフラとするのです。
せ、先生ッ!!
一体ぼくはどうしたら!
こんな言葉を最後にご紹介しましょう。
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元よしもと芸人
天才的に面白い男
かねやん
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