風が髪を撫でつけて通り過ぎていく。
………過ぎた風は何処へ行くのだろう。考えても無駄かもしれないけれど。
 
 
「妹子ー!!!遅いぞーー!!!!」
 
 
目の前の馬鹿に目を向ける。
 
 
「アンタが走るの速いんですよ!!つか弁当振り回すな!!!中身出るだろ!!!……ってああああああ……!!」
 
 
忠告も虚しく、弁当の中身は宙に舞った。
 
 
「3秒ルール……」
「拾わないで下さい汚い!!」
「だって勿体ないだろ~」
 
 
僕と太子は、桜の咲いている丘に来ている。
どうしてかと言うと、この馬鹿が「有給もらったからピクニック行きたい」などと言い出し僕もわざわざ有給を取って此処に来た。
 
 
「給料がまた減る…」
「元々少ないだろ~」
「んなわけないわ!!!」
 
 
無邪気に花びらを追いかけているアホを見ると腹が立つ。
 
 
「妹子ーお弁当食べよう」
「さっき落としたやつでしょう……いらないですよ」
「文句言わずに食べんしゃい!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ口に無理矢理いれるな!!!」
「ちょ、口に無理矢理とか言うな!!!周りの人に誤解されるだろ!!!」
 
 
取り合えず口に入ったサンドイッチを噛んで飲み込む。
美味い。僕が作ったやつだけど。
 
 
「何でサンドイッチ全部フランスパンなの…」
「美味しいじゃないですか」
「え~…」
 
 
弁当から出したサンドイッチを食べながら、桜を見上げた。
一体この桜は何年生きているのだろうか。
 
 
「桜は永遠にも近い時を生きるぞ」
「そうなんですか」
 
 
永遠か。
朝廷の奴らはよく「不老不死になりたい」とか言っているけど、僕はそうは思わない。
永遠なんて、きっと僕には耐えられない。
 
独りだけ、永遠なんて
 
 
「妹子、一個約束しよう」
「……どんなですか」
「生まれ変わったら、この桜の木で会うぞ!!」
「………はい?」
「ずっと生きてるなら、私たちが生まれ変わっても有ると思うから、此処にまた来るんだ!!!」
 
 
また突飛な事を………
 
 
「約束するぞ!!指切り!」
「あーはいはい………」
 
 
生まれ変わってもこの馬鹿の隣に居なきゃいけないのか……
 
 
 
 
それもいいかもしれない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「妹子が斑鳩に来たがるなんて、何かあったのか?」
「五月蝿いよ入鹿。ちょっと見たいものがあるだけ」
「見たいもの?」
 
 
しばらく歩くと、桜の木が生えた丘に出た。
 
 
「おぉ……綺麗だな。何でこんなとこ知ってんだ?」
「約束……したから?」
「疑問系かよ………」
 
 
何か約束をしたんだ。
奈良に修学旅行に来て、ふと思い出した。
とても昔の話だ。多分。
子供の頃、とかそんなレベルじゃない。
もっと昔、とおいむかし、
 
 
 
 
「太子ぃ!!オレの鹿せんべい返して!!!」
「いいだろ13枚くらい!!」
「全くよくないよ!!!!」
 
 
太子
 
 
太子?
 
 
 
「おい、妹子?」
 
 
立ち止まり、目を見開く。
 
 
「入鹿、これ持ってて」
 
鞄を入鹿に向けて投げ、クラスメートの鬼男や曽良にぶつかりながら、その人の所まで走った。
 
 
 
「太子!!!!」
「うを!?」
 
 
後ろから抱きつく。
やっと約束を果たせましたね、
 
 
「太子、この丘で会うんでしたよね!!」
「……え、いも…こ?」
 
 
 
 
斑鳩の丘で、
1000年以上の時を経て、
 
 
 
 
やっと、あなたと
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
はい、ありがとうございましたー!!!
あんみつちゃんへ捧げる太妹甘で御座います。
甘なんて書けない……
難しいぃぃいぃ……
こんなグダグダですみますん!!ひぃ!!!!
斑鳩は、太子たちがいた地だったはず……確か……
 
 
 
では、
フォーエバ!!